米国、シリアへの軍事介入で国際法に抵触も-法律専門家

シリアのアサド政権が化学兵器を使 用したことを国際社会に納得させようと米当局者が取り組む中で、オバ マ政権は米国に軍事介入する法的権限があるのかという疑問に直面して いる。

正当性があるとしても国際法で認められるには、国連安全保障理事 会が武力行使を容認するか、あるいは米国が自衛のために行動を余儀な くされることが条件だと、フィリップ・カーター氏ら法律専門家は指摘 している。

元国防総省職員で現在は新アメリカ安全保障センター(CNAS) の上級研究員兼顧問を務めるカーター氏はインタビューで、米国あるい は同盟国が国連の承認を得ずにシリアでの武力行使に踏み切ることにつ いて「要するに厳しい国際法の下では十分な法的根拠がない」と述べ た。

ロシアはアサド政権への武力行使を容認する決議案に反対する立場 を明確にしている。米国は国連の承認を得なくとも実行は可能だと判断 し、人道上の理由を主張。クリントン政権が1999年のコソボへの軍事介 入を正当化したのと同じように、オバマ大統領やその側近はシリアが市 民への化学兵器使用で国際規範に違反した説明している。

オバマ大統領は28日、PBSとのインタビューで、シリアの化学兵 器使用は「国際規範」に違反するものだと断言。これに対処しなけれ ば、米国と中東の同盟国は間接的な脅威にさらされる恐れがあるとし、 米国は化学兵器が「最終的にわれわれの安全保障に影響を及ぼすような 形で広がる」ことが絶対にないように行動しなければならないと強調し た。

政権当局者が匿名で語ったところによると、米政権は論拠を固める 上で、米国が主導したコソボへの軍事介入との類似性に注目している。 クリントン政権は合法性を主張せずに人道上の理由でコソボへの軍事介 入を正当化した。政府の法律専門家が、正当性があったとしても合法で はないと結論付けたためだ。

カーター氏は、コソボの事例のように大虐殺があった場合、国際社 会には介入する権利あるいは場合によっては義務もあるとの人道的な議 論があるとした上で、「保護する責任」は国際法では認められていない と説明した。

原題:Obama Strike Against Assad Risks Conflict With International Law(抜粋)

--取材協力:Robert Hutton、Kathleen Hunter、Michael C. Bender、Timothy R. Homan、Julianna Goldman. Editors: Larry Liebert, Bob Drummond

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