ECBが女性管理職倍増へ-メルシュ理事指名反対騒動受け

欧州中央銀行(ECB)は女性の管 理職を倍増する方針を表明した。昨年、女性起用をめぐる政治的論争か ら男性のメルシュ理事の指名が危うくなる事態が発生したからだ。

ECBは29日の電子メールで、「2019年末までに中間管理職 の35%、上級管理職の28%を女性職員とする」と説明。この男女比数値 目標を達成するため、女性を積極的に登用する行動計画を実行に移すと 説明した。

ECB理事をこれまで務めた女性は、フィンランドのシルッカ・ハ マライネン、オーストリアのゲルトルーデ・トゥンペルグゲレルの両氏 のみで、現在、ECBで上級管理職を務める女性の比率は14%にとどま っている。女性幹部の不足を理由に欧州議会は昨年、メルシュ氏の ECB理事指名に反対を表明し、6人で構成する理事会が6カ月以上定 員割れとなる事態を招いた。

昨年のメルシュ理事指名反対の急先鋒(せんぽう)だった欧州議会 のシャロン・ボウルズ経済・金融問題委員会委員長は電話インタビュー で、ECBの女性登用計画は「何もしないよりはましだ」としながら も、ECB内部での女性の昇進率は男性よりずっと少なく、まだ正すべ きことが残っていると指摘。今回の数値目標について「進展度合いが非 常に遅い」だと評価した。

現在、ユーロ圏17カ国の中銀総裁とECB理事の全員が男性。 ECBは昨年10月、コミュニケーション・言語サービス担当局長にクリ スティーヌ・クレア・グラフ氏を指名した。ECB理事会のすぐ下のレ ベルの幹部職についているのは、グラフ氏ともう一人の女性幹部の二人 だけだ。

イングランド銀行(英中央銀行)のカーニー総裁は今月8日、英 BBC放送とのインタビューで、英国中銀の金融政策委員会に現在女性 メンバーがいないのは「驚くべき」状況だと述べた。ECBのドラキ総 裁は11年6月の欧州議会の証言で、女性幹部職の不足は「大変重要な問 題」としながらも、昨年10月の発言ではECBには女性に対する差別は ないと語った。

原題:ECB Pledges More Female Managers After Mersch Appointment Fight(抜粋)

--取材協力:Jennifer Ryan. Editors: Zoe Schneeweiss, Fergal O’Brien

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