英下院、対シリア軍事行動の動議否決-議会の意思尊重と首相

キャメロン英首相は29日に臨時招集 した議会で対シリア武力行使の支持確保に失敗した。同首相はシリアの アサド大統領に忠誠を誓う部隊が化学兵器を使用した明確な証拠がある とし、軍事行動の必要性を訴えていた。

英下院は29日夜、シリアへの軍事行動の原則承認を求めてキャメロ ン首相が提出した動議を7時間余りに及ぶ長時間の審議を経て、反 対285、賛成272で否決した。軍事行動に踏み切る前にアサド政権が化学 兵器を使用した事実を裏付けるより確かな証拠を求める最大野党の労働 党に与党保守党の造反組が同調した。

キャメロン首相は、動議の否決後に議会で演説し、「英議会が英国 による軍事行動を望んでいないことが分かった。政府はそれに従って行 動する」と言明した。

動議否決により、米国主導のシリア攻撃が行われる場合でも英国が 参加する見込みはなくなった。事情に詳しい米情報当局者3人によれ ば、オバマ米政権も21日の攻撃についてはアサド大統領に直接責任があ るとした自らの主張を裏付ける決定的な証拠をまとめる作業が難航して いる。

キャメロン首相は今回の動議採決に先立ち、対シリア軍事行動に踏 み切る前にもう1回採決を行うと約束することで否決される事態を避け ようとしていた。さらに化学兵器使用疑惑に関する国連調査団の調査報 告が出るまでは行動しないと言明していた。

軍事行動に反対する議員らは10年前のイラク戦争参戦の二の舞にな るとの懸念を表明している。

キャメロン首相は動議否決後に、「化学兵器の使用に対して厳しく 対応する必要があると固く信じる」としながらも、「下院の意思を尊重 することも正しいと考える」と強調した。

原題:U.K. Lawmakers Reject Cameron Plan for Syria Military Action (1)(抜粋)

--取材協力:Thomas Penny、Kitty Donaldson. Editors: Eddie Buckle, Andrea Snyder

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