ECBバイトマン氏:ソブリン債優遇やめれば民間向け与信増へ

欧州中央銀行(ECB)の政策委員 会メンバー、ドイツ連邦銀行のバイトマン総裁は29日、銀行のバランス シート上でソブリン債を優遇する措置をやめれば、民間部門向け融資が 増えるとの認識を示した。

バイトマン総裁はハンブルクで講演。「企業向け融資に対しソブリ ン債保有を優先するという現状がなくなれば、企業向け与信をより魅力 的にする重要な一歩になる」と述べ、「危機時に銀行のバランスシート 上でソブリンリスクが増えた理由の一部には、政府債であれば自己資本 で支える必要もなければ保有に上限もないという事実がある」と付け加 えた。

欧州連合(EU)の当局者は銀行がバランスシート上に持つ域内各 国の国債をリスクフリーと見なしている。しかし、こうしたソブリン債 保有によって各国政府の財政危機が金融システムに波及し、危機の影響 が相当ひどかった国々の銀行はバランスシートを修復しようとして、与 信を絞った。ECBによれば、ユーロ圏の銀行の民間向け融資は7月に 1年3カ月連続で前年割れした。

バイトマン総裁はまた、利下げや無制限の銀行向け流動性供給、フ ォワードガイダンス(時間軸政策)などここ1年にECBが講じた措置 は「基本的に正しい」とも語り、こうした取り組みが債務危機の悪影響 を抑えるのに役立ったと続けた。

その上で「緩和的な金融政策の効果は低金利局面が長いと低下し、 金融安定に対するリスクが増す」とも指摘。緩和政策を解消するのが 「ますます困難になる」とも述べた。

総裁はさらに、EU加盟国の新たな財政ルールが緩和されるのは 「適切ではない」とし、「長期的には、堅実な国家財政のみが持続可能 な成長を万全にする」と強調した。

原題:Weidmann Says Ending Sovereign-Debt Privilege Would Spur Lending(抜粋)

--取材協力:Jim Brunsden. Editors: Paul Gordon, Fergal O’Brien

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