早期のシリア攻撃観測は後退、米英で支持確保が難航

キャメロン英首相は29日、臨時招集 した議会で対シリア武力行使への支持確保に努めたものの慎重論が根強 く、シリア攻撃が差し迫っているとの観測は後退した。反対派はイラク 戦争への性急な参戦と似通っていると批判した。

英政府は化学兵器が使用されたとする21日のダマスカス近郊での攻 撃にシリア政府が関与していた「可能性が極めて高い」ことを示す分析 を公表。その一方でキャメロン首相は野党の要求を受け入れ、国連調査 団の報告を待って軍事行動の是非を決定するとした。事情に詳しい米情 報当局者3人によれば、オバマ米政権も21日の攻撃についてはアサド大 統領に直接責任があるとした自らの主張を裏付ける決定的な証拠を得よ うと苦心している。

大量破壊兵器を根拠として開戦しながら結局証拠が見つからなかっ たイラク戦争の反省が米英の対シリア軍事行動の足かせとなっている。

キャメロン首相は29日の下院での討論で、「今回はイラクとは異な る」と発言。「シリアの情勢は根本的に違うものであり、われわれは国 を侵すわけではない」と説明した。

こうした議論は欧州と米国にも広がっている。米国ではケリー国務 長官やライス大統領補佐官(国家安全保障担当)が議会指導部や安全保 障関連の議会委リーダーらに電話会議で説明する予定となっている。た だ機密扱いとなっている情報機関による化学兵器使用疑惑に関する分析 はこの説明には含まれない。

ホワイトハウスのアーネスト副報道官は同分析について、「現時点 ではまだ完成していない」と説明。同分析の非機密扱いのバージョンを 米政府は「週内に」公表する計画だと述べた。

国連の潘基文事務総長はこの日、ウィーンで記者団に対し、調査団 が30日も現地調査を続け、31日の早い時間帯にシリアを出国し、「出国 後ただちに私に報告することになっている」と語った。

ヘーゲル米国防長官はブルネイでの記者会見で、「シリアに対する 行動を取るなら、国際的な協調になる」と述べた。

原題:Syria Strikes Recede as Cameron, Obama Struggle for Support (1)(抜粋)

--取材協力:Thomas Mulier、Simeon Bennett、Ladane Nasseri、Dana El Baltaji、Gopal Ratnam、Margaret Talev、Indira A.R. Lakshmanan、Tony Capaccio、Nicole Gaouette、Stepan Kravchenko、Henry Meyer、Mark Deen、Robert Hutton、Calev Ben-David、Leon Mangasarian、Sangwon Yoon、Ben Holland. Editors: John Fraher, Eddie Buckle

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