福島漁連会長:東電の地下水バイパス計画「冷静に判断」

福島県漁業協同組合連合会の野崎哲 会長は29日、ブルームバーグ・ニュースの取材に対し東京電力が福島第 一原子力発電所で計画している地下水バイパス計画の受け入れについて 結論は出ておらず、「冷静に判断したい」との意向を示した。

野崎氏のほか全漁連の岸宏会長や宮城県、茨城県の漁業関係者はき ょう午前、東電の広瀬直己社長を都内の事務所に呼び、汚染水の海洋流 出やタンクからの漏えいで国内外で風評被害が広がったことは、国内の 漁業の将来に大きな影響を与えると苦言を呈した。さらに東電の汚染水 管理は破たんしており、国の主導の下で「一日も早く汚染水問題につい ての抜本的解決が図られるよう取り組まれたい」と求める文書を手渡し た。

野崎氏は、そもそも福島県の漁業事業者が「試験操業という形で漁 業の復興そのものを考えている段階」だった指摘。しかし、汚染水の問 題が相次いだために相馬双葉漁協が9月以降の試験操業を中断し、いわ き市漁協も9月から始める予定だった試験操業の延期を決断するなど 「一からやり直す形になってしまった」との不満を漏らした。

1日400トンのペースで流入する地下水の量を減らすため、東電は 山側から流れる地下水が原子炉建屋付近の汚染源に達する前にくみ上げ て、海に放出するバイパス計画を検討している。くみ上げ用の井戸や配 管設備、一時的に保管して水質を確認するタンクなどの設置は完了して おり、東電は漁業関係者からの了承が得られ次第、計画を実行する構え だ。

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