ドル・円は97円後半、シリア情勢や米緩和縮小にらみ売買交錯

東京外国為替市場では、ドル・円相 場は1ドル=97円台後半を中心に推移した。米国による軍事介入の可能 性が高まるシリア情勢や米量的緩和縮小の行方をにらみ、売り買いが交 錯する展開となった。

午後3時15分現在のドル・円は97円81銭前後。一時97円91銭と前日 の東京市場で付けた96円82銭から1円以上もドル高・円安が進んだ 後、97円45銭まで円が値を戻す場面も見られた。

楽天証券の相馬勉債券事業部長は、ドル・円相場について「シリア を攻撃するかどうかと、米連邦公開市場委員会(FOMC)による量的 緩和縮小観測という2つの大きな材料に振り回されている状況」と説 明。その上で、「量的緩和縮小観測で新興国から資金が流出してリスク オフの流れとなっていたところに、シリアの地政学的リスクが加わって きて円が買われた。しかし、米国経済が回復して良い金利上昇の動きが あるほか、日米の金融政策の違いが鮮明になっており、円の上昇幅は限 られる」と述べた。

米英両国は28日、国連安全保障理事会の承認が得られない場合もシ リアに対して軍事行動をとる用意があると表明した。一方、ロシアは、 英国が提案したシリアの民間人保護のための行動を認める国連決議案に 反対した。

みずほ証券の鈴木健吾FXストラテジストは、「急激に強まったシ リア情勢に対する懸念は払拭(ふっしょく)されないまでも、徐々に冷 静な見方が広がっている」と指摘。「最初は2003年のイラク進攻を意識 してリスクオフの動きが広がった。中東のイスラム国家で、独裁政権、 化学兵器といったことで、イラクとの共通点が多く、連想が働いてい た。しかし、米国も地上部隊を投入するような軍事介入はしないとの観 測から、為替相場も巻き戻し的な動きとなっている」と述べた。

前日の米国株式相場は反発し、S&P500種株価指数とダウ工業 株30種平均はともに前日比0.3%高で終了。この日の東京株式相場は反 発し、TOPIXが前日比0.2%高の1116.51、日経平均株価は0.9%高 の1万3459円71銭で引けた。

ユーロ・円相場は1ユーロ=130円台前半中心に推移し、同時刻現 在は130円20銭前後。ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.33ドル台前半で の取引となり、午後はドルが強含みに推移した。

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