日本株は反発、原油高で資源関連上昇-円高一服や割安感も

東京株式相場は反発。直近の相場下 落に伴う割安感や円高基調の一服が相場を支えた。前日の原油相場の上 昇を受けて、鉱業や石油・石炭製品が東証1部33業種の上昇率上位に並 んだ。ただ、緊迫するシリア情勢など相場の不安要因も意識され、積極 的な買いは手控えられた。

TOPIXの終値は前日比2.48ポイント(0.2%)高の1116.51、日 経平均株価は同121円25銭(0.9%)高の1万3459円71銭だった。

しんきんアセットマネジメント投信運用部の山下智巳主任ファンド マネジャーは、「為替やアジア市場の落ち着きが安心感につながった」 と指摘。ただ、シリア情勢や米国の金融・財政の動きなど「懸念材料が 多く、方向感を見出しにくい」と話していた。

東証1部の上昇・下落銘柄数の百分比を示す騰落レシオ(25日移動 平均)は28日時点で74%と、売られ過ぎを示すとされる70%に接近。バ リュエーション面でも、TOPIXの予想PERは13.9倍とS&P500 種株価指数の14.8倍を下回っている。

アジア市場

きょうの東京外国為替市場で、ドル・円相場は概ね1ドル=97円台 後半で取引され、前日の東京株式市場終了時点の水準97円27銭に比べや や円安で推移した。アジア株式市場も落ち着いた動きとなり、MSCI アジア太平洋指数は3日ぶりに反発した。

東証1部業種別33指数では鉱業、ガラス・土石製品、石油・石炭製 品、海運、水産・農林、パルプ・紙、小売など21業種が上昇。前日のニ ューヨーク原油先物相場が続伸し、鉱業などの資源関連銘柄の買いにつ ながった。

ただ、シリアへの軍事介入に対する根強い懸念が相場の重しとな り、TOPIXは前日の終値を挟んで小幅な動きに終始した。米国務省 のハーフ報道官は28日、「ロシアが引き続き国連の動きを阻止している という事実を、シリア政府は隠れ蓑に使うべきではない」と述べ、米国 は国連の承認がなくともシリアに対して「適切な」行動をとると言明し た。シリアを非難する国連決議案にロシアは反対した。

電力安い

業種別では、電気・ガス、ゴム製品、空運、その他製品、医薬品、 陸運、鉄鋼など12業種が下落。関西電力を中心に軒並み下げた電力に関 して、みずほ投信投資顧問の青木隆シニアファンドマネジャーは、原子 力発電所の停止を受けて「原油や天然ガスへの依存度が高く、原油高は ネガティブ」との見方を示示していた。

個別では、パナソニックが安い。国内の個人向けスマートフォン事 業から撤退する方向で最終調整に入った、と29日付の日本経済新聞が報 じた。海外市場で転換社債型新株予約権付社債(CB)を発行すると発 表した前田建設工業は大幅安。28日現在の発行済み株式総数に対する潜 在株式数は6.86%としており、株式希薄化が警戒された。

東証1部の売買高は概算で18億1012万株、売買代金は1兆4764億 円、値上がり銘柄数は769、値下がり818。国内新興市場は、東証ジャス ダック指数が前日比0.4%高の84.01、マザーズ指数が同0.4%高 の646.61とそれぞれ反発した。

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