債券は続伸、需給良好で超長期債に買い-2年入札結果遅延の影響限定

債券相場は続伸。需給環境の良好さ を背景に超長期債を中心に買い優勢の展開となり、長期金利は3カ月ぶ りの低水準を付けた。きょう実施の2年債入札は順調となり、結果発表 時刻が遅延した影響は限定的だった。

東京先物市場で中心限月の9月物は前日比2銭高の144円31銭で取 引を開始し、午前は144円35銭前後でもみ合った。午後に入ると水準を 切り上げ、一時は144円47銭と中心限月の日中取引ベースで5月9日以 来の高値を付け、結局は12銭高の144円41銭で引けた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の329回債利回 りは同横ばいの0.715%で開始し、午前9時すぎに0.5ベーシスポイン ト(bp)低い0.71%と5月10日以来の低水準を付けた。その後は同水準で の推移が続いた。20年物の145回債利回りは2.5bp低い1.63%と6月10日 以来の低水準、30年物の39回債利回りは2bp低い1.745%と6月4日以 来の低水準を付けた。

JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは、あすは 日銀の5-10年で国債買い入れオペが入るとみられる上、月末の債券指 数エクステンションが大きく、「かなり需要自体が見えている状況なの で、なかなか売り崩せない感じがある」と指摘。20年など超長期債も強 く、「地合い自体はしっかりしている」と話した。

財務省がこの日実施した表面利率0.1%の2年利付国債(332回債) の入札結果によると、最低落札価格は99円97銭5厘と事前予想を5厘上 回った。小さければ好調とされるテール(最低と平均落札価格の差)は ゼロと前回の5厘から縮小し、昨年9月以来のゼロとなった。投資家需 要の強さを示す応札倍率は5.55倍と前回の9.27倍から低下した。

一方、今回の2年国債入札は事務トラブルで結果発表時刻が午後1 時15分となり、通常の午後零時45分から30分遅れた。

山脇氏は、2年債入札について「入札結果は強いのではないか」と 指摘。発表遅延の影響については「10年債などだったらあったかもしれ ないが、影響はなかった」と説明した。

新発2年債利回りは午後3時すぎに0.105%に低下、4月9日以来 の低水準を付けた。

需給は良好

28日の米国株相場は反発。シリア情勢に注目が集まる中、エネルギ ー株に買いが入った。S&P500種株価指数は前日比0.3%高の1634.96 で引けた。一方、米債相場は下落。米株高や5年債入札の低調な結果が 手掛かり。米10年国債利回りは同6bp上昇の2.77%程度となった。

米株高・米債安を受け、きょうの債券相場も反落を見込む向きが多 かったが、良好な現物債需給を背景に朝から堅調な展開が続いた。岡三 証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、シリア情勢をめぐる不透明 感が強く、安全資産と位置づけられる債券は買われやすいと指摘。「需 給良好も相場の支え。積極的に買いが入る水準でないが、年金の年限長 期化などの買い需要、限月交代接近の先物に買い戻しが入っている」と 話していた。

--取材協力:赤間信行 Editors: 山中英典, 青木 勝

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