米国債:30年債が上昇-シリアへの軍事行動めぐる不透明感で

米国債市場では30年債が上昇。利回 りは2週間ぶり低水準付近となった。米国によるシリアへの軍事行動の 可能性をめぐる不透明感から、米国債への逃避需要が高まった。

この日は7年債入札(発行額290億ドル)を受けて米国債相場は下 げを埋める展開となっていた。入札での最高落札利回りは2.221%。入 札直前の市場予想は2.232%だった。ホワイトハウスのアーネスト報道 官は、オバマ政権がシリアでの化学兵器使用疑惑をめぐる情報機関の分 析評価を機密扱いではない報告として、「週末までに」公表する予定だ と述べた。10年債利回りは一時上昇した。4-6月(第2四半期)の実 質国内総生産(GDP)改定値が速報値から上方修正されたことが手掛 かり。

大和証券キャピタル・マーケッツ・アメリカの債券部門責任者、レ イ・レミー氏(ニューヨーク在勤)は「シリア情勢は最終的には米国債 のプラス材料だ」としたほか、「供給も終わった」と加えた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、30年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)低下の3.71%。同年債(表面利率3.625%、2043年8月償 還)価格は3/8上げて98 3/8。

10年債利回りは2.75%。一時6bp上げる場面があった。既発7年 債の利回りはほぼ変わらずの2.19%。

7年債入札

この日は、保有国債のデュレーション(平均残存期間)をバークレ イズ米国債指数などベンチマーク(基準)に合わせようとする月末特有 の買いも相場を支えた。

バークレイズの指数は9月1日に0.11年延びる見通し。8月1日時 点での延びは0.10年だった。

ブルームバーグ米国債指数によれば、米国債の年初来リターンはマ イナス3.3%。8月だけではマイナス0.8%となっている。

7年債入札では、投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.43倍 と、2009年5月以来の低水準。過去10回の平均は2.65倍。

海外の中央銀行を含む間接入札者の落札全体に占める比率は40.8% だった。過去10回の入札の平均は39.9%。

プライマリーディーラー以外の直接入札者の落札全体に占める比率 は22.4%。過去10回の平均は19.1%。

リターン

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数によれば、 7年債の年初来リターンはマイナス4.8%。米国債全体ではマイナ ス3.4%となっている。2012年のリターンは7年債がプラス3.9%、米国 債全体ではプラス2.2%だった。

この日の7年債入札を含め、今週は発行総額980億ドルの国債入札 が実施された。

米国債は今週初からシリアのアサド政権による自国民への化学兵器 使用疑惑を受け、米国、フランス、英国が軍事行動に出るとの観測から 上昇していた。

BNYメロン・キャピタル・マーケッツの米国債トレーディング責 任者、ダン・マルホランド氏は「週末に攻撃があるかもしれないとの観 測が広がっている」と述べた。

原題:U.S. 30-Year Bonds Rise as Investors Seek Clarity on Syria Plans(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE