岩田日銀副総裁:物価と賃金が本格的に上がり始めるには時間かかる

日本銀行の岩田規久男副総裁は28日 午後、京都市内で講演し、物価と賃金が本格的にかつ安定的に上がり始 めるまでには「もう少し時間がかかる」との見方を示した。

同副総裁は「量的・質的金融緩和はまず、人々、とくに、資産市場 における投資家の予想インフレ率を引き上げることにより、予想実質金 利の低下をもたらす」と指摘。「この予想実質金利の低下が国債や株式 や外国為替といった資産市場の市場価格の変化を引き起こす」と指摘。

さらに、「こうした資産価格の変化は、投資家が投資資産の構成を 変えるだけで生じるので、量的・質的金融緩和実施後、ただちに始ま る」と語った。

一方で、「こうした資産価格の変化が、消費や実物資産投資、すな わち、設備投資と住宅投資、および輸出などの総需要を増やし、その総 需要の増加が生産と雇用の増加をもたらすといった、実体経済の変化を 引き起こすまでには時間がかかる」と述べた。

岩田副総裁はその上で「現在、量的・質的金融緩和が始まってから まだ5カ月しかたっていない。モノやサービスに対する需要と雇用が増 え、その結果、物価と賃金が本格的にかつ安定的に上がり始めるまでに は、もう少し時間がかかる」と指摘。「しかし、時間はかかるものの、 現在の「量的・質的金融緩和」を粘り強く続ける限り、かならず、実体 経済も良くなり、物価と賃金はともに上昇し、多くの人の所得は増える はずだ」と述べた。

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