日本株2カ月ぶり安値、シリア情勢を警戒-円高や米債務上限

東京株式相場は大幅続落。 TOPIXと日経平均株価がともに2カ月ぶりの安値に沈んだ。米国な どによるシリアへの軍事介入に対する懸念が高まる中、リスク回避の動 きがアジア市場全体に広がった。円高基調や米債務上限問題も重なり、 東証1部33業種では鉱業を除く32業種が下げた。

TOPIXは前日比19.99ポイント(1.8%)安の1114.03、日経平 均株価は同203円91銭(1.5%)安の1万3338円46銭と、両指数とも6 月27日以来の安値で引けた。

東京海上アセットマネジメント投信エンゲージメント運用部の久保 健一シニアファンドマネジャーは、米国の量的緩和縮小観測を受けたリ スクオフの動きが「シリア問題でさらに加速した」と指摘。ただ、軍事 介入は長期化しない可能性が高く「マーケットへの影響も限定的だろ う」と話した。

オバマ政権はシリアに対する攻撃について、法的および政治的な正 当性を確立するための調整を進めている、と米政府当局者の1人が述べ た。英国のキャメロン首相は27日、シリア問題を審議するため、夏休み 中の議会を予定より早く招集すると発表した。

また、米連邦債務が10月半ばに16兆7000億ドル(約1640兆円)の法 定上限に達するとされる問題で、ルー米財務長官は27日、経済専門局 CNBCのインタビューで「われわれは債務上限に関して取引はしな い」と言明。「議会は財源について既に了承し、政府に歳出を任せる決 定をした」と述べた。

アジア市場も軒並み安

米S&P500種株価指数が続落するなど前日の欧米市場に広がった リスクオフの流れはきょうのアジア市場に引き継がれた。MSCIアジ ア太平洋指数は一時2%安と2カ月ぶりの安値を付けた。外国為替市場 では安全資産としての円買いが加速し、ドル・円相場が一時1ドル=96 円82銭と12日以来の円高水準を付けた。

野村証券投資調査部の山口正章エクイティ・マーケット・アナリス トは、シリア情勢の緊迫化や米国の債務上限の問題などが重なっており 「短期的な調整は必至だろう」との見方を示した。

ただ、テクニカル指標は売られ過ぎを示唆しており、株価指数は終 盤にかけてやや下げ渋った。東証1部の上昇・下落銘柄数の百分比を示 す騰落レシオ(25日移動平均)は27日時点で79%と、売られ過ぎを示す とされる70%に近づいていた。

東証1部業種別33指数では、電気・ガス、その他金融、証券・商品 先物取引、石油・石炭製品、輸送用機器、鉄鋼、非鉄金属、卸売など32 業種が下落。原油相場の上昇で収益改善期待が高まった鉱業の1業種が 高かった。売買代金上位では、東京電力、トヨタ自動車、野村ホールデ ィングス、ソニー、三菱UFJフィナンシャル・グループ、マツダ、富 士重工業などが下げた。

東証1部の売買高は概算で19億7950万株、売買代金は1兆6455億 円、値下がり銘柄数1565に対して、値上がりは137だった。国内新興市 場は、東証ジャスダック指数が前日比2.3%安の83.71と3日ぶりに反 落、マザーズ指数が同5%安の644.07と続落した。

--取材協力:Anna Kitanaka Editors: 崎浜秀磨, 浅井真樹子

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