米国株:S&P500種は6月以来の大幅安、シリア情勢緊迫化で

米株式相場は続落。S&P500種株 価指数は6月20日以来の大幅安となった。シリアへの軍事攻撃の可能性 が高まっていることを嫌気して売りが膨らんだ。8月の米消費者信頼感 指数が予想外に上昇したものの、あまり材料視されなかった。

S&P500種株価指数の全10セクターのうち、金融やハイテクの下 げが目立った。アメリカン・エキスプレスやマイクロソフトが下げた。 石油価格の高騰で燃料コストが膨らむとの懸念からサウスウェスト航空 が大幅安。D.R.ホートンも安い。住居用不動産価格の上昇ペースが 6月にほぼ横ばいになったことが背景にある。

S&P500種株価指数は前日比1.6%安の1630.48と、終値ベースで は7月3日以来の安値となった。ダウ工業株30種平均は170.33ドル (1.1%)下げて14776.13ドルで終えた。

ハンティントン・アセット・マネジメント(オハイオ州コロンバ ス)のランディ・ベイトマン最高投資責任者(CIO)は「市場参加者 は情勢を見守っている。これはエスカレートするのかどうか。エネルギ ー価格が大きく上げれば、最近見られる景気の強さの全てを弱めること になるのかどうか。食料と燃料価格の上昇と同じ時期に住宅価格が上げ 始めれば、インフレが加速する可能性があり、金融政策に影響を与える だろう」と語った。

シリア攻撃

前日はケリー米国務長官が化学兵器使用についてシリア政府に責任 を負わせると発言したことをきっかけに下げに転じた。

米英仏はこの日、シリアに対する攻撃について法的な正当性を確立 するために調整したほか、同国近郊に部隊を配備した。ヘーゲル米国防 長官はBBCに対し、米軍の攻撃準備が整っていることを明らかにし た。

米当局者の1人が匿名を条件に語ったところによると、地上軍の派 遣やシリア上空での飛行禁止区域の設定は検討されていない。

8月の消費者信頼感指数は前月からわずかに上昇。リッチモンド連 銀の製造業指数は予想を上回った。

米連邦債務の上限をめぐる民主党と共和党の対立も投資家の注目を 集めた。ルー財務長官は議会に宛てた26日付の書簡で、連邦債務が10月 半ばに法定上限に達するとの見通しを示した。

ハンティントンのベイトマン氏は「不透明感をさらに高めるもの だ」と指摘した。

ルー長官はこの日、債務上限をめぐりオバマ政権は取引には応じな いとあらためて表明した。その上で、議会は義務を果たすという米国の 「確固たる」公約を順守する必要性を理解しているはずだと述べた。

ベイナー議長は先月、「歳出を真に削減しない限り」、共和党は債 務上限を引き上げないと言明している。

移動平均

ブルームバーグがまとめたデータによると、S&P500種は100日移 動平均を下回った。これは今年に入って2度目。前回、終値ベースで割 り込んだのは6月24日。5月の高値から5.8%下げた後、その日に底を 打った。

S&P500種は全10セクターが下落。アメリカン・エキスプレス は2.3%安の71.91ドルと、5月14日以来の安値。マイクロソフト は2.6%安と、ダウ平均の構成銘柄で最も下げがきつい。

サウスウェストが3.5%下げるなど、原油高を背景に航空株が下落 した。

原題:S&P 500 Drops Most in 9 Weeks Amid Growing Tension Over Syria(抜粋)

--取材協力:Inyoung Hwang. Editors: Jeremy Herron, Jeff Sutherland

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