元JPモルガンのマルティンアルタホ容疑者、逮捕後に一時釈放

27日にマドリードで逮捕された米銀 JPモルガン・チェースの元トレーダー、ハビエル・マルティンアルタ ホ容疑者は同地の裁判所に出頭後、釈放された。同行が昨年62億ドル (約6040億円)の損失を出した事件に絡み米国で訴追請求されている同 容疑者は裁判所で、米検察当局による身柄引き渡し請求に抵抗する意向 を表明した。

スペインの警察当局者によると、同容疑者は捜査官の接触を受けた 後、27日午前に自ら出頭した。裁判所の報道官によれば、同容疑者は同 日出廷し米国送還を望まないことを伝えた後に釈放された。

米当局は今月、スペイン国籍のマルティンアルタホ容疑者とフラン ス国籍のジュリアン・グルー容疑者を、ロンドンの鯨の異名を取ったト レーダー、ブルーノ・イクシル氏の取引による損失の隠蔽(いんぺい) を図ったとして訴追請求した。両容疑者とも、共謀や通信詐欺など最も 重大な訴因で有罪となった場合、最長20年の禁錮刑に直面する。

警察は声明で「逮捕された人物は、1日当たりの損益を特定の水準 にするため勤務先の合成信用商品ポートフォリオのポジションの価値を 操作、水増ししていた疑いが持たれている」と説明した。

マルティンアルタホ容疑者(49)はJPモルガンのチーフ・インベ ストメント・オフィス(CIO)部門でイクシル氏の合成信用商品ポー トフォリオのトレーディング戦略を監督する立場にあった。グルー容疑 者はトレーダーだった。

裁判所の職員が匿名を条件に述べたところによると、マルティンア ルタホ容疑者の弁護士はこの日、同容疑者が無罪を主張する文書を裁判 所に提出した。米当局は40日の間に裁判所が求める文書を提出し、その 後マルティンアルタホ容疑者が再出廷し米国送還に同意するかどうかを 答弁するという。

裁判所はマルティンアルタホ容疑者のパスポートを没収したと報道 官が述べたが、別の職員はこれを否定。ただ、同容疑者はいずれにして も裁判所の許可なしに出国することはできないという。

マルティンアルタホ容疑者の弁護士のリスタ・キャノン氏に電話取 材を試みたが応答は得られていない。JPモルガンの広報担当、ジェニ ファー・ザッカレリ氏はコメントを控えた。

米政府によると、イクシル氏は捜査への協力と引き換えに訴追を免 除される合意を当局と結んでいる。

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