東電:28日に福島県漁連と協議-地下水バイパス計画の説明で

東京電力は28日に福島県いわき市で 漁業関係者と会い、汚染水を減らす有効な手段と考えている地下水バイ パス計画について説明する。

東電広報担当の国影裕介氏によると、新妻常正常務らが福島県漁連 の組合長会議に出席し、福島第一原子力発電所で発生した陸上タンクか らの汚染水漏えいの対策などについて説明する予定。

茂木敏充経産相は26日の福島第一原発視察後、記者団に対し「汚染 していない地下水や、水準の極めて低いものについては海に放出するこ とを検討している」と述べ、1日400トンのペースで流入する地下水の 量を減らすため、「地元関係者の理解を図っていきたい」と話した。

東電は、山側から流れる地下水を原子炉建屋付近の汚染源に達して 汚染される前にくみ上げて海に放出するバイパス計画を検討している。 水をくみ上げるため、既に12本の井戸が掘られているほか、配管設備や 一時的に保管して水質を確認するタンクなどの設置も完了している。

東電の広瀬直己社長は茂木氏の視察同行後の会見で「地下水の問題 を減らしていかないとリスクが高まっていくということもだいぶご理解 いただいている」と話した。その一方で、漁業関係者への説明の過程で 「自ら足を引っ張るようなことをやって、みなさんにさらなる心配をか けることを繰り返している」と述べ、汚染水タンクからの流出や漏れた 汚染水が海洋へ流出した可能性が浮上するなど問題が相次いだことを謝 罪した。

東電が経済産業省に提出した資料によると、同社は地下水のくみ上 げから海洋への放出までを3日間のサイクルで運用することを計画して いる。1日目にタンクでくみ上げた地下水をタンクに貯蔵し、2日には 含まれる放射性物質の濃度を分析し、許容の上限である1リットル当た り1ベクレル以下であれば3日目に放出する流れだ。

漁協は試験操業を延期

同社は漁業関係者からの同意を得られればバイパス計画を実行する 構えだが、相馬双葉漁業協同組合などは汚染水の流出問題を受けて9月 1日からの開始を予定していた試験操業の開始の延期を決めている。同 組合の阿部庄一氏は、バイパス計画の受け入れについて「結論が出てい ない」と語った。「どのような対策を講じるか日々情報が変わるため」 とし、東電からの説明を聞いた上で判断すると話した。

広瀬氏は今後の対応について「地下水をいったん貯めて検査して安 全を確認した上で放出していくので、そうしたことを丁寧に説明させて いただくしかない」と述べ、必要であれば広瀬氏自身が関係者への説明 に臨む意向を示した。

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