債券は上昇、20年債入札順調で午後に一段高-米債高や株安も買い材料

債券相場は上昇。シリア情勢懸念で 前日の米国債相場が上昇した流れを引き継いで買いが先行した。午後に 入ると、20年債入札結果が順調となったことや国内株安を背景に買いが 優勢となり、相場は上げ幅を拡大した。

東京先物市場で中心限月の9月物は前日比9銭高の143円84銭で開 始後、しばらく143円80銭台でもみ合いが続いた。午後に入ると水準を 切り上げ、20年債入札の結果発表後には一段高となり、一時は144円05 銭と22日以来の高値を付けた。結局は24銭高の143円99銭で引けた。

岡三アセットマネジメントの山田聡債券運用部長は、「入札で潜在 的な買い需要を確認した。シリア内戦など不透明感が強く、しばらくリ スク回避姿勢が強まる可能性がある」と話した。月末週で投資家から保 有債券の年限長期化の買いが見込めるとし、「9月には国債大量償還を 控えて債券の投資資金は潤沢。国内債は需給相場が続く」とも語った。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の329回債利回 りは同0.5ベーシスポイント(bp)低い0.76%で開始し、午前は同水準で 推移した。午後に入ると水準を切り下げ、0.745%まで低下した。5年 物の113回債利回りは1bp低い0.29%。20年物の145回債利回りは2bp低 い1.68%と21日以来の低水準を付けた。30年物の39回債利回りは1.5bp 低い1.795%と15日以来の水準まで下げた。

財務省がこの日実施した表面利率1.7%の20年国債(145回債)の入 札結果によると、最低落札価格は100円10銭と市場予想と一致した。小 さければ好調とされるテール(最低と平均落札価格の差)は6銭と前回 と同水準。投資家需要の強さを示す応札倍率は3.39倍と前回の2.61倍を 上回った。

20年債入札について、岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジスト は「予想通り順調な結果となり、債券市場は買いが優勢。需給環境は良 好」だと話した。

米債高・株安

26日の米国債相場は上昇した。米10年国債利回りは前週末比3bp低 下の2.79%程度。オバマ米大統領は化学兵器使用についてシリア政府に 責任を負わせる意向だとのケリー米国務長官発言を受けた。一方、同日 の米国株相場は反落した。27日の東京株式相場は続落。TOPIXは前 日比0.5%安の1134.02で引けた。

BNPパリバ証券の藤木智久チーフ債券ストラテジストは、「米耐 久財受注が非常に弱かったので、量的緩和縮小が少し後ずれの方向にな るとの観測につながった。弱い経済指標が出てきたり、シリア情勢など で弱さが確認されると、米国債の支援材料になる」と話した。

--取材協力:Mariko Ishikawa. Editors: 山中英典, 青木 勝

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