米国株:反落、米国務長官のシリア政府非難で不安心理高まる

米株式相場は3営業日ぶりに下落。 オバマ米大統領は化学兵器使用についてシリア政府に責任を負わせる意 向だとのケリー米国務長官発言を受け、下げに転じた。

タイソン・フーズは大幅安。バンク・オブ・アメリカ(BOA)の アナリストが同社の投資判断を引き下げた。トウモロコシ加工最大手の アーチャー・ダニエル・ミッドランド(ADM)も安い。中西部の高 温・乾燥気候で収穫が減少するとの懸念が背景にある。一方、バイオテ クノロジー企業のアムジェンは大幅高。同社はがん治療薬メーカーのオ ニキス・ファーマシューティカルズを104億ドルで買収すると発表し た。

S&P500種株価指数は前営業日比0.4%安の1656.78で終了。ダウ 工業株30種平均は64.05ドル(0.4%)下げて14946.46ドルで終えた。

ノースコースト・アセット・マネジメントのファンドマネジャー、 フランク・インガーラ氏は電話インタビューで、「混乱が生じて報復が 起こり、米資産に影響が出るようなら、市場はやや不安になるだろう」 と発言。「状況はやや後退しており、リスクを外す動きとなっている」 と述べた。

オバマ大統領は同盟国や米議員と協議しており、「世界で最も危険 な武器を使用した責任の所在を明らかにするべきだと信じている」とケ リー国務長官は述べた。

同長官はワシントンで記者団に対し、「どのような基準でも許され 難いことだ」と発言。1300人以上が死亡したとシリアの反政府勢力が非 難した先週の攻撃について、アサド政権の責任を「否定しようがない」 証拠があると指摘した。

耐久財受注

7月の耐久財受注額の減少を受け、金融緩和の規模縮小時期が遅れ るとの思惑から株式相場は堅調に推移していたが、ケリー長官の発言で 一気に下げに転じた。

商務省の発表によると、製造業耐久財受注額は7月に前月比 で7.3%減少と、2012年8月以来で最大の減少率となった。ブルームバ ーグがまとめたエコノミスト予想中央値は4%減だった。前月は3.9% の増加だった。航空機のほか、コンピューターや電子機器などの資本財 の受注が減少した。

ファースト・シチズンズ・バンクシェアーズのエリック・ティール 最高投資責任者(CIO)は電話インタビューで、「緩慢な回復を示す 指標が増えた」と指摘。「米金融当局の姿勢がデータ次第であることを 考えると、引き締めの度合いが強まるよりは、むしろ弱まる可能性の方 が高そうだ」と述べた。

緩和縮小観測

バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長が年内に緩和縮小 を始める可能性を最初に示唆した5月以降、緩和をめぐる思惑に株価は 左右されている。ブルームバーグが9-13日に実施したエコノミスト調 査によると、緩和縮小の開始が9月17-18日の連邦公開市場委員会 (FOMC)になるとの回答は65%だった。

ブルームバーグのまとめによると、今月の米証券取引所の出来高は このままいけば少なくとも過去5年で2番目の低水準となる。今月は1 日当たり平均で約55億株。この日は約47億株と、3カ月平均を24%下回 った。

S&P500種のセクター別では全10業種のうち9業種が下落。通信 サービスや生活必需品株が特に下げた。プロクター・アンド・ギャンブ ル(P&G)は1.8%安と、ダウ平均の構成銘柄の中で下げが最もきつ い。AT&Tやベライゾン・コミュニケーションズも下げた。

タイソン・フーズは7.3%安。BOAのメリルリンチ部門はタイソ ンの投資判断を「買い」から「中立」に引き下げた。株価は今年に入 り62%上昇している。

アーチャー・ダニエルは4.9%下落。クラフト・フーズ・グループ は5月以来の安値。

原題:U.S. Stocks Fall as Kerry Says Syria to Be Held Accountable(抜粋)

--取材協力:Alexis Xydias. Editors: Jeremy Herron, Jeff Sutherland

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