刑務所慣れしたシタデルの元運用者、離婚手当「地獄」を語る

ヘッジファンド、シタデル・インベ ストメント・グループのポートフォリオマネジャーだったアリ・ショへ ット氏(41)は、元妻への離婚手当の支払い滞納で刑務所に入ることに すっかり慣れてしまった。今では入所前の手順も手際が良い。

家庭裁判所に出頭する前に同氏はまず、禁煙のためのニコチンパッ チを貼る。刑務所ではたばこが吸えないからだ。「アリは不在」の電子 メールを友人や家族に送り、重要な電話番号を油性マーカーで二の腕に 書き留める。

かつては年100万ドル(約9840万円)を稼いでいた同氏は、裁判所 が命じた元妻への支払いが滞り、ここ2年で8回刑務所に入った。

17年連れ添った元妻への手当が払えない理由は単純だ。同氏はこの 2年間の大半、失業していた。合計で年約10万ドルに上る離婚手当と子 供の養育費を支払うために、同氏は貯金も使い果たしてしまった。

「出口のない地獄の中の堂々巡りだ。支払える間は支払ってきたの だが」と同氏は話す。

同氏のように状況が変わってしまった離婚者たちは、離婚手当の生 涯支払いを義務付けるニュージャージー州の法律は公正ではないと訴え る。ショへット氏のように離婚手当を支払えないと、職や財産の有無に かかわらず法廷侮辱罪に問われ、刑務所に送られる。

しかし希望の光はある。ニュージャージーやコネティカット、フロ リダなど、100年前の夫婦のあり方に基づいた離婚法が生きている州 で、妻に収入を得る能力があることと夫の経済状況が変化し得ることを 認識した法改正が提案されている。

可処分所得は月100ドル

ショへット氏は現在、株式名義書換代理人としてパートタイムで働 いている。差し押さえ分や税金を差し引いた後の可処分所得は月100ド ルほど。恋人もいるし就職の望みもある。4月以降、職探しの努力が認 められ刑務所行きを免れているが、次に裁判所に出頭した時はどうなる か分からない。

「私の身に起こったことを話すと皆、『うそだろう。本当は妻を虐 待したんだろう』と言うが、実は金の話以外の何物でもない」とショへ ット氏は話した。

原題:Hackensack Jail Is Home for Husband as Lifetime Alimony Attacked(抜粋)

--取材協力:Stacie Sherman、Phil Milford. Editors: Charles Carter, Patrick Oster

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