福島第一原発の汚染水対策に予備費活用も、政府-経産相も現地視察

東京電力・福島第一原子力発電所の 高濃度汚染水の流出問題が深刻化していることを受け、政府は原因究明 や再発防止策の策定を急いでいる。茂木敏充経済産業相が26日に現地を 視察するほか、菅義偉官房長官は同日の記者会見で、今年度予算の予備 費の活用を検討していることも明らかにした。

官房長官は汚染水に関して「1日も早く解決に向けて、できること はすべてやる」と言明。経産相に対しても「抜本対策を早急に進めるべ く予備費の活用を含めて財政措置についてもできる限りのことを行うよ う」2週間前に指示済みであると述べた。具体策は、経産相が視察結果 を踏まえて判断するとの見通しを示した。

タンクからの漏えいでは「これまでの地下水の汚染の構造的な問題 とは異なって、いわゆる弁の管理やパトロールなどタンクの管理をしっ かり行ってこなかったことに大きな問題があるのではないかと考えてい る」と述べた。

首相官邸は23日、ブルームバーグ・ニュースが提出した汚染水対策 に関する質問に対し、「廃炉を進める上で最も緊急性の高い課題」と指 摘。緊急対策と汚染水問題の抜本策について、経済産業省の専門委員会 で「9月中をめどに取りまとめる予定」と国際広報室を通じて文書で回 答した。

汚染水への抜本対策としては、原子炉建屋の周辺を凍土方式の遮水 壁で覆う方法を検討中としていた。

オリンピックへの影響

福島第一原発の汚染水問題が再燃する中、政府が東京都への誘致を 目指す2020年のオリンピックの開催都市が、来週アルゼンチン・ブエノ スアイレスで開かれる国際オリンピック委員会(IOC)総会で決定す る。政府や都はこれまでのところ招致への影響を一様に否定している。

猪瀬直樹都知事は23日の会見で、汚染水問題の五輪招致への影響に ついて聞かれ、「東京の現在の放射線量はロンドン、パリ、ニューヨー クとまったく変わりない」とし、誘致と「直接の関係はない」と説明。 官房長官も26日の会見で、「外務省経由で各大使館への説明や英語のホ ームページ等で情報提供を適切に行っており、言われているような影響 はない」との認識を示した。

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