米国株のPER、ネット株バブル以来の急上昇-強気相場が持続

S&P500種株価指数の構成企業の 株価上昇率が、利益の伸びを14年ぶりのペースで上回っている。現在の 強気相場はトルーマン政権時代以降の上昇相場の平均持続期間を既に超 えている。

ブルームバーグの集計データによると、S&P500種の株価収益率 (PER)は過去1年で14%上昇し、16倍となっている。バリュエーシ ョン(株価評価)がこれほど急ピッチで上昇したのは、1990年代のハイ テクバブルの最後の1年以来のことだ。2009年3月に始まった現在の上 昇相場の長さは、1946年以降の強気相場の平均持続期間を上回る。

キャタピラーやダナハーなどの企業が利益の伸びが鈍化すると予想 し、米連邦準備制度理事会(FRB)が刺激策を縮小する準備を進める 中で、利益の伸びが株価に追い付いていない状況は、強気相場が最終段 階にあるシグナルだと弱気派は分析する。一方、強気派はPERの上昇 について、個人投資家を株式市場に回帰させるほど景気信頼感が十分改 善されつつある証拠だと指摘する。

先週の米株式市場では、世界の製造業や米国の労働市場に景気改善 の兆しが表れ、S&P500種は前週末比0.5%高の1663.5で終了。年初来 では17%高と、同じ期間の比較では1997年以来で最大の上昇となってい る。8月2日には最高値の1709.67を記録した。

5年目

S&P500種は2009年の底打ち後に146%上昇した。ブルームバーグ の集計データによると、今回の相場上昇は4年5カ月続いており、1946 年以降の強気相場の平均持続期間よりも約4カ月長い。

ブルームバーグのデータによれば、S&P500種構成企業の増益率 は10年に37%に達した後、11年に19%、12年には2.3%に鈍化した。今 年は1-3月(第1四半期)が3.6%、4-6月(第2四半期) は3.7%。ブルームバーグが1万1000件余りの予想を集計したところに よると、アナリストは13年通期1株利益見通しを0.7%下方修正し て110.22ドルとしており、予想通りなら前年比で9%増益となる。

株価上昇率が増益率を今年ほどのペースで上回ったのは1999年以来 のことだ。この年PERは1年で19%上昇し、30倍に達した。強気相場 はその後終わりを迎え、ネット株バブルの崩壊に伴い、S&P500種 は2000年3月から02年10月まで間に49%下落した。

1987年にも相場は急騰し、バリュエーションは8月までに43%と前 年同期の約2倍のペースで上昇したが、5年にわたる強気相場が同月に ピークに達したことで、12月までに34%低下した。

今年はバーナンキFRB議長が最初に債券購入の縮小を開始する可 能性を示唆した5月以降、浮き沈みの大きい展開となっている。S& P500種は5月21日の高値から6月24日までに5.8%下落。その後8月2 日までに8.7%反発し、再び2.7%下げている。

BNPパリバ・インベストメント・パートナーズのヨースト・ファ ンレンダース氏(アムステルダム在勤)は、FRBが前例のない金融刺 激策を縮小し始める中で、株価の大幅上昇を正当化するには企業の増益 ペースの加速が必要との見方を示した。

原題:Multiples Expanding Fastest Since Dot-Com Bubble as Rally Ages(抜粋)

--取材協力:Lynn Thomasson. Editors: Andrew Rummer, Chris Nagi

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE