ドルは98円後半、米住宅懸念や株安重し-米QE縮小時期にらむ

東京外国為替市場では、ドル・円相 場が1ドル=98円台後半を中心に推移した。前週末発表された米住宅関 連指標の下振れや軟調な日本株を背景に、ややドルの上値が重い展開と なった。市場では引き続き米量的緩和(QE)の縮小時期が焦点となっ ている。

午後3時29分現在のドル・円相場は98円59銭前後。前週末の海外市 場では99円15銭と8月5日以来のドル高・円安水準を付けた後、米新築 一戸建て住宅販売の大幅な落ち込みを受け、一時98円39銭までドル売り が進んだ。週明けの取引では早朝に98円17銭を付けた後、午前9時すぎ に一時98円85銭までドル買い・円売りが進んだが、不安定な日本株を背 景にリスク回避に伴う円買い圧力がかかりやすく、午後には98円半ばま で値を下げる場面が見られた。

外為どっとコム総合研究所の川畑琢也研究員は、「全般的に方向感 に乏しい」と言い、ドル・円「三角もちあい」を抜けておらず、「次の トレンドが出にくい」と分析。「引き続き9月のFOMC(米連邦公開 市場委員会)でQEの縮小開始となるのかどうかが中心テーマとなる が、今週は決定打になるような材料が少ない」とも話していた。

ユーロ・円相場は1ユーロ=131円台前半から一時132円31銭までユ ーロ買い・円売りが進んだが、前週末に付けた約1カ月ぶりのユーロ 高・円安水準(132円43銭)には届かず、午後には131円台後半まで値を 下げた。ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.33ドル台後半で小動き。

米量的緩和の縮小観測

先週は米量的緩和の早期縮小観測が強まる中で、米長期金利の上昇 を背景にドル買いが進行。週末にかけては世界的な株価の反発でリスク 選好に伴う円売りが強まり、ドル・円は99円台を回復していた。

前週末の米国株式相場は続伸。一方、米10年債利回りは22日に一 時2.93%と、2011年7月以来の高水準まで上昇したが、週末には2.81% 台まで低下した。

IG証券の石川順一マーケットアナリストは、市場ではまだ9月の 緩和縮小に関して「意見が割れている」とし、前週末の米国株の上昇も 新築住宅販売の低迷で「早期縮小懸念が後退した思惑がある」と指摘し た。

こうした中、今週は米耐久財受注額、スタンダード・アンド・プア ーズ(S&P)/ケース・シラー住宅価格指数、4-6月の国内総生産 (GDP)改定値、個人消費支出などの米経済指標が発表される。

ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査による と、26日発表の7月の米耐久財受注額は、変動の大きい輸送用機器を除 く受注が前月比0.5%増(中央値)と予想されている。前月は同0.1%減 (改定値)だった。

石川氏は、「QE縮小に関して年内はほぼ織り込み済みで、9月に なるかが最大のポイントなので、それを決定付けるのは6日に発表され る雇用統計に変わりがない」と指摘。ただ、それまでに発表される経済 指標が総じて強い内容になるならば、縮小観測が強まることで再びドル 買いに転じる可能性はあると語った。

26日の東京株式相場は続伸して始まったが、その後TOPIX、日 経平均株価とも伸び悩む展開となり、結局小幅反落で取引を終えた。

--取材協力:Mariko Ishikawa. Editors: 青木 勝, 山中英典

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