日本株は小反落、内外政策の不透明感を警戒-自動車や金融安

東京株式相場は小幅に反落した。米 国の量的緩和縮小や国内の消費税増税など内外政策に対する不透明感を 背景に、保険や証券などの金融、電力、海運などが売られた。放射性物 質を含んだ汚染水漏れ問題が発覚している東京電力は大幅続落した。

TOPIXの終値は前週末比1.63ポイント(0.1%)安の1140.00、 日経平均株価は同24円27銭(0.2%)安の1万3636円28銭。日経平均の 日中の高値と安値の差は154円程度と、5日(145円)以来の小ささだっ た。

セゾン投信運用部の瀬下哲雄ポートフォリオマネジャーは、米国の 量的金融緩和に加え消費税増税という日本固有の不透明感が加わり、 「投資家としては動きづらい」と指摘。ただ、日経平均が1万4000円を 割り込む水準では「やや割安感もあり、下値では買いが入りやすい」と 述べた。

米国の量的緩和縮小をめぐっては、米連邦公開市場委員会(FOM C)で投票権を持つ米セントルイス連銀のブラード総裁が23日、ワイオ ミング州ジャクソンホールでのインタビューで、「インフレ率は低く、 経済指標もまちまち」と指摘した上で、債券購入ペースの減速について 「行動を起こす前に、時間をかけて動向を精査すべきだ」と述べた。

一方、米アトランタ連銀のロックハート総裁はインタビューで、緩 やかな成長という「私が考えている見通しを否定、あるいは揺るがすか どうかを見極める上で経済指標に注目している」と発言。「慎重な第一 歩を踏み出すことはできる」とし、それは当局が取る行動かもしれない と話した。

消費税増税の判断

前週末の欧米の主要株価指数が続伸した流れを受けて、きょうの日 本株は買い優勢で始まった。ただ、米国の量的緩和縮小や国内の消費税 増税など景気や投資家心理に影響の大きい政策決定を控え方向感は出づ らく、TOPIXと日経平均はともに前週末の終値を挟んで上下した。

甘利明経済再生担当相は25日、NHK番組「日曜討論」で、消費税 増税の判断時期については「9月下旬か10月上旬かは、まだ総理は決め ていないと思う」と述べ、10月7日からインドネシアで開かれるアジア 太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の前かとの質問には、「遅く ともその前になると思う」と答えた。

東証1部業種別33指数では電気・ガス、保険、海運、空運、証券・ 商品先物取引、その他金融、ゴム製品、非鉄金属、銀行など20業種が安 い。下落率1位の電力では、福島第一原子力発電所3、4号機近くで水 漏れがあったと25日午後に発表した東電が売買を伴い急落した。

そのほか、近鉄百貨店や山陽電気鉄道など東証と大証の合併に伴い 8月末にTOPIXに組み入れられる銘柄の一部が売られた。野村証券 は、パッシブファンドの推定買付額を上回る買いが積み上がっており、 8月末から持ち高が解消される公算があるとの見方を示した。

オリンピック東京開催への期待

一方、不動産、その他製品、サービス、鉱業、建設、小売など13業 種は上昇。SBI証券投資調査部の鈴木英之部長は、政府の戦略特区や オリンピックの東京開催への期待が高まっており「内需の関連銘柄が買 われ相場を下支えしている」と言う。

個別では、発行済み株式総数の1.5%を上限として自社株買いを行 うと発表した日本ペイントが大幅高。フジ・メディア・ホールディング スも上昇した。インターネット広告ベンチャーのジモティーに2000万- 3000万円程度出資する、と25日付の日本経済新聞が報じた。

東証1部の売買高は概算で15億8740万株、売買代金は1兆2760億 円、値上がり銘柄数は699、値下がり907。国内新興市場は、東証ジャス ダック指数が前週末比1%高の85.07と5営業日ぶりに反発、マザーズ 指数は同0.7%高の684.83と続伸した。

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