米国債:10年債利回りが2年ぶり高水準付近から低下

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米国債市場では10年債利回りが2年 ぶり高水準付近から低下。シリア情勢をめぐるケリー米国務長官の発言 に反応した。ケリー長官はオバマ大統領が、国民への化学兵器の使用と いう「倫理に反する卑劣な行為」についてシリア政府に責任を取らせる と述べた。

利回りは3営業日連続での低下となった。7月の米製造業耐久財受 注が予想以上に減少し、金融当局が債券購入プログラムを縮小させると の観測が後退したことも手掛かり。米財務省は今週、2年、5年、7年 債の入札(発行総額980億ドル)を実施する。

キャンター・フィッツジェラルドの金利ストラテジスト、ジャステ ィン・レデラー氏(ニューヨーク在勤)は「中東情勢がエスカレートす るとの懸念が広がっている」とした上で、「ケリー国務長官の発言を受 けて米国債相場はさらに堅調となった」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前週末比3ベーシスポイント(bp、1 bp=0.01%)低下の2.79%。同年債(表面利率2.5%、2023年8月償 還)価格は1/4上げて97 17/32。

利回りは一時2.78%と、16日以来の低水準を付けた。22日に は2.93%と、2011年7月以来の高水準を付けていた。

シリア情勢

ケリー長官は、先週ダマスカス郊外で住民に対して化学兵器が使用 された証拠に「疑いの余地はない」と言明。アサド政権は毒ガス兵器を 所持しており、使用する能力があると述べた。化学兵器による攻撃が行 われたとの報道は捏造(ねつぞう)だとする意見には根拠がないと指摘 した。

米政府債のディーラー間ブローカーで最大のICAPによると、米 国債の出来高は1860億ドルと、23日の3350億ドルから44.5%減少。年初 来の平均は3140億ドル。

ブルームバーグ米国債指数によれば、米国債の年初来リターンはマ イナス3.6%。8月だけではマイナス1.1%となっている。

国債入札

米財務省は27日に2年債(発行額340億ドル)、28日に5年債 (同350億ドル)、29日に7年債(同290億ドル)の入札を実施する。

同省は今回、2年債入札の規模を10億ドル縮小する。2010年10月以 降は毎月350億ドル発行していた。5年債と7年債については、発行額 は2010年以降変わっていない。

財務省は7月31日、財政状況が改善するのに伴い固定利付債入札の 規模を段階的に縮小するとの見通しを示した。7月の財政赤字は976億 ドルで、今年度7月までの累計は6074億ドルとなった。7月までの累計 としては2008年以来の低水準。

米商務省の発表によると、製造業耐久財受注額は7月に前月比 で7.3%減少と、2012年8月以来で最大の減少率となった。ブルームバ ーグがまとめたエコノミスト予想中央値は4%減だった。前月は3.9% の増加だった。

原題:Treasury Yields Drop From Almost 2-Year High on Syria, Fed Plans(抜粋)

--取材協力:Liz Capo McCormick、Daniel Kruger. Editors: Greg Storey, Paul Cox

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