8月23日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル下落、米新築住宅販売の大幅減少で売り

ニューヨーク外国為替市場ではドルが対ユーロで下落。7月の米新 築住宅販売がここ3年余りで最大の落ち込みとなったことがドル売り材 料となった。

ブルームバーグ・ドル指数は3日ぶりに下げた。新築住宅販売は6 月分も下方修正された。ドルは週間では上昇した。今週公表された連邦 公開市場委員会(FOMC)議事録では、景気が改善すれば債券購入の 縮小を開始するとの計画をほぼ全参加者がおおむね支持していることが 示された。

UBSシニア為替ストラテジストのジェフリー・ユー氏(ロンドン 在勤)は、「新築住宅販売の統計は素晴らしい内容ではなかった」と指 摘しながらも、「当局の計画を妨げるような、大量の悪い指標はまだ見 られない。これはスピードバンプ(自動車のスピード減速装置)以外の 何物でもない」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対ユーロで前日比0.2%安 の1ユーロ=1.3383ドル。一時は0.2%上昇する場面もあった。円は対 ドルでほぼ変わらずの1ドル=98円72銭。一時は5日以来の安値水準と なる99円15銭をつけた。円は対ユーロで0.2%安の1ユーロ=132円10 銭。円は対ユーロで週間では1.6%安。

主要10通貨に対するブルームバーグ米ドル指数は0.2%下げ て1026.15。一時は0.2%上昇した。前日には1031.37と2日以来の高水 準をつけていた。週間では0.4%上昇。

新築住宅と中古住宅

米商務省が発表した7月の新築一戸建て住宅販売(季節調整済み、 年率換算)は前月比13.4%減の39万4000戸で、減少率は2010年5月以来 最大。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値 は48万7000戸だった。前月は45万5000戸(速報値49万7000戸)に下方修 正された。

一方で、21日に全米不動産業者協会(NAR)が発表した7月の中 古住宅販売件数(季節調整済み、年換算、以下同じ)は前月比で増加 し、2009年11月以来の高水準だった。

バンク・オブ・モントリオールの世界為替戦略責任者、グレッグ・ アンダーソン氏(ニューヨーク在勤)は電話取材に対し、「新築住宅販 売のデータは弱かったが、中古住宅販売は非常に良かった。住宅市場の 回復は続くというFOMCの見方を変えるものは何もない」と話した。 FOMCは9月17、18両日に次回会合を開く。

ユーロは高い

ユーロは対円で週間ベースでは5週ぶりの大幅上昇となった。欧州 中央銀行(ECB)政策委員会メンバー、オーストリア中銀のノボトニ ー総裁は、ユーロ圏経済に関する最近の「一連の良いニュース」が過去 最低水準にある政策金利をさらに引き下げる必要性を取り除いていると の見解を示した。

ユーロ圏の8月の消費者信頼感指数はエコノミストの予想以上に大 きく改善した。欧州委員会が発表した同信頼感指数はマイナス15.6と、 前月のマイナス17.4から改善し、2011年7月以来の高水準となった。ブ ルームバーグがまとめたエコノミスト26人の調査の中央値ではマイナ ス16.5が見込まれていた。

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指数に よると、ドルは年初から4.8%高と、上昇率2位となっている。ユーロ は6.5%高で、上昇率トップ。円は9.2%下落している。

原題:Dollar Declines After U.S. Sales of New Homes Plunge in July(抜粋)

◎米国株:続伸、緩和縮小めぐる発言に注目-住宅販売急減

米株式相場は続伸。市場では緩和縮小をめぐる米金融当局者の発言 を見極めようとする動きが広がった。朝方発表された7月の新築住宅販 売は大幅な減少となった。S&P500種株価指数が2日続伸するのは 3週間ぶり。

マイクロソフトは大幅高。同社はスティーブ・バルマー最高経営責 任者(CEO)が1年以内に退任すると発表した。ナスダックOMXグ ループは反発。前日はシステム障害に伴う混乱が嫌気され、ここ4カ月 余りで最大の下げとなっていた。D.R.ホートンをはじめ住宅建設株 は下落した。

S&P500種株価指数は前日比0.4%高の1663.50。ダウ工業株30種 平均は46.77ドル(0.3%)上げて15010.51ドル。

USバンク・ウェルス・マネジメントのシニア株式ストラテジス ト、ジム・ラッセル氏は「マクロ経済環境は非常に重要だ」とし、「投 資家は金利上昇に市場がどう反応するか、そしてそれが消費者とビジネ ス環境にどういった意味を持つのかを把握しようとしている。今週末の ジャクソンホールでの会合も注目されるが、特に大きな発表は予想され ていない」と述べた。

S&P500種は今週0.5%上昇。21日に公表された米連邦公開市場委 員会(FOMC、7月30-31日開催)の議事録によれば、会合のほぼ全 参加者は景気が予想通り改善された場合、債券購入のペースを年内に減 速させるというバーナンキ議長の計画を「おおむね支持」していること が分かった。

ジャクソンホール

ワイオミング州ジャクソンホールでのシンポジウムではこの日、地 区連銀の総裁3人が発言したが、債券購入縮小のタイミングについては 意見が分かれた。

セントルイス連銀のブラード総裁は、緩和縮小に「急ぐ必要はな い」と述べた。一方、サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁は、景 気が腰折れしなければ年内の購入縮小を望むと発言。アトランタ連銀の ロックハート総裁は、力強い経済指標が続くことを条件に、9月の債券 購入ペースの減速を支持する考えを示した。

7月の米新築住宅販売はここ3年余りで最大の落ち込みとなった。 また前月の数字も下方修正された。住宅ローン金利上昇の影響が示唆さ れた。

INGインベストメント・マネジメントの分散投資担当責任者、ポ ール・ゼムスキー氏(ニューヨーク在勤)は「住宅販売は現在の米国の 景気回復局面において重要な部分を占めている」と発言。「金利の上昇 が新築住宅販売に影響を及ぼしつつあるようだ。この影響で下期は景気 が若干軟化する可能性が高い」と続けた。

ナスダック

ナスダックOMXは1.2%高の30.83ドル。前日は3.4%下げてい た。ナスダック市場は前日、システム障害で上場銘柄の取引を約3時間 停止した。クリストファー・ハリス氏らウェルズ・ファーゴのアナリス トは、今回のシステム障害でナスダックに多額の費用が発生する可能性 は低いとの見方を示した。

ナスダックのロバート・グレイフェルド最高経営責任者(CEO) は経済専門局CNBCに対し、今回のシステム障害でナスダックには 「責任はない」と述べた。その上で、前日の株価下落は買いの好機だと 指摘した。

マイクロソフトは7.3%高の34.75ドル。上昇率はダウ平均で最大だ った。

S&Pスーパーコンポジット住宅建設指数は3.1%安。構成する11 銘柄全てが下げた。D.R.ホートンは2.9%安の18.73ドル。

原題:U.S. Stocks Rise as Investors Weigh Home Data, Fed Stimulus Bets(抜粋)

◎米国債:上昇、新築販売減で早期の緩和縮小観測が後退

23日の米国債相場は上昇。利回りは2年ぶりの高水準から低下し た。朝方発表された7月の新築住宅販売統計が前月比で減少し、早けれ ば来月にも米金融当局が緩和策を縮小するとの観測が遠のいた。

米連邦準備制度理事会(FRB)が今週公表した連邦公開市場委員 会(FOMC、7月30-31日開催)の議事録で政策当局者が債券購入の ペースを減速させる計画を「おおむね支持」していることが明らかにな った。これに反応して10年債利回りは2011年7月以来の高水準まで上昇 していた。月間850億ドルの債券購入策の縮小時期をめぐっては金融政 策当局者の間で見解が分かれている。

キャンター・フィッツジェラルドの金利取引責任者、ブライアン・ エドモンズ氏は「それほど暗いニュースはない」と述べ、「大きく売ら れた後で、ある程度の反発があってもおかしくない」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは7ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)下げて2.82%。同年債価格(表面利率2.5%、償還期限2023 年8月)は19/32上げて97 8/32。 利回りは前日に一時2.93%と、2011 年7月以来の高水準にまで上昇した。過去10年間の平均は3.54%。

ブルームバーグとEFFASがまとめたデータによると、償還期限 が10年以上の米国債は月初から前日までに3.7%下落。主要7カ国(G 7)の国債で最も大きな下げとなった。

ネットショートが縮小

米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、ヘッジファ ンドなど大口投機家の10年債先物の持ち高は20日に終了した週にネット ショートが減少した。

CFTCによれば、シカゴ商品取引所(CBOT)での大口投機家 の10年債先物の持ち高はショート(売り持ち)がロング(買い持ち)を 2万4840枚上回ったが、前週のネットショート(6万6432枚)から63% 縮小した。30年債先物はロングがショートを1万5934枚上回った。

米商務省が発表した7月の新築一戸建て住宅販売(季節調整済み、 年率換算)は前月比13.4%減の39万4000戸で、減少率は2010年5月以来 最大。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値 は48万7000戸だった。

縮小時期をめぐる当局者の意見

緩和策の縮小時期については地区連銀総裁の中でも意見が分かれて いる。

セントルイス連銀のブラード総裁は23日、ワイオミング州ジャクソ ンホールからブルームバーグ・ラジオのインタビューに応じ、債券購入 ペースの減速には「時間をかけてもよい」と述べる一方で、サンフラン シスコ連銀のウィリアムズ総裁は経済専門局CNBCのインタビュー で、経済統計がこれまでのように改善すれば債券購入規模を年内に縮小 することに賛成だと述べている。

また、アトランタ連銀のロックハート総裁は、経済動向が正当化す る限り、米金融当局が9月に債券購入プログラムの縮小に踏み切ること を支持するとの見解を示した。

プライマリーディーラー(米政府証券公認ディーラー)を対象に7 月に実施した調査によると、9月のFOMC会合では月間の債券購入規 模が700億ドルと、現在の規模から150億ドル縮小される見通し。

ジャクソンホールで行われているカンザスシティー連銀主催の年次 シンポジウムではイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)副議長が24 日のディスカッションの進行役となる。FRB議長は1988年以降毎年こ のシンポジウムに出席しているが、バーナンキ議長は今回欠席する。

原題:Treasury Yields Drop From 2-Year Highs After Home Sales Decline(抜粋)

◎NY金:11週間ぶり高値-住宅指標で緩和縮小先送り観測

ニューヨーク金先物相場は続伸。11週間ぶりの高値となった。米 新築住宅販売が予想以上に減少したことを受けて、金融当局が緩和策 を継続するとの観測が強まった。

米商務省が発表した7月の新築一戸建て住宅販売(季節調整済み、 年率換算)は前月比13.4%減の39万4000戸で、減少率は2010年5月以来 最大。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値 は48万7000戸だった。

RJオブライエン・アンド・アソシエーツ(シカゴ)のシニア商品 ブローカー、トム・パワー氏は電話インタビューで、「新築住宅の統計 は経済のすべてが順調に進んでいるわけではなく、当局が成長支援を続 ける必要があることを告げている」と指摘。「住宅の回復は、当局が緩 和縮小のタイミングについて決定を下す際に注目する重要な要素だ」と 述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物12 月限は前日比1.8%高の1オンス=1395.80ドル。一時は1398.70ドル と、中心限月としては6月7日以来の高値をつけた。

原題:Gold Jumps to 11-Week High as Housing Data Spurs Stimulus Bets(抜粋)

◎NY原油:続伸、住宅指標が不調で緩和縮小観測が後退

ニューヨーク原油先物相場は続伸。米新築住宅販売が減少したた め、金融当局が緩和縮小を見送るとの観測が強まり、買いが入った。

7月の新築住宅販売はここ3年余りで最大の落ち込みとなった。米 連邦準備制度理事会(FRB)が21日公表した連邦公開市場委員会 (FOMC、7月30-31日開催)の議事録によれば、会合のほぼ全参加 者は景気が予想通り改善された場合、債券購入のペースを年内に減速さ せるというバーナンキ議長の計画を「おおむね支持」していることが分 かった。

IAFアドバイザーズ(ヒューストン)の商品調査ディレクター、 カイル・クーパー氏は「7月の住宅販売件数がひどい内容になったた め、原油相場は上昇した。住宅指標は刺激策の早急な終了に対する懸念 を示しているようだ。住宅は最近の景気回復局面で最も強いセクターの 一つだった」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物10月限は前日 比1.39ドル(1.3%)高の1バレル=106.42ドルで終了。9日以来の大 幅高となった。週間では1%下落。

原題:Crude Advances as U.S. Home Data Eases Stimulus Tapering Concern(抜粋)

◎欧州株:続伸、ユーロ圏と英国の経済統計を好感-鉱山株高い

23日の欧州株式相場は上昇。指標のストックス欧州600指数は 続伸し、週間ベースでの下げ幅を縮めた。ユーロ圏の消費者信頼感が 改善したほか、英経済の拡大ペースが上方修正されたことが買い材料 となった。

グレンコア・エクストラータとリオ・ティントを中心に鉱山銘柄が 上げた。セメント製造設備を手掛けるデンマークのFLスミスは約2年 半ぶりの大幅高。人員削減計画が手掛かり。英化学品メーカーのクロー ダ・インターナショナルは4.3%高。ドイツ銀行が同銘柄の投資判断を 引き上げた。

ストックス欧州600指数は前日比0.4%高の304.71で終了。欧州中央 銀行(ECB)の政策委員会メンバー、オーストリア中銀のノボトニー 総裁がユーロ圏経済に関する最近の「一連の良いニュース」を指摘し、 政策金利をさらに引き下げる必要性が取り除かれたと述べたことも支援 要因となった。前週末比では0.5%下げた。

ストアブランド・アセット・マネジメント(オスロ)のファンドマ ネジャー、エスペン・ファーネス氏は「商いはまだ薄いものの、リスク オンの姿勢が高まりつつある」と発言。「欧州の復活が話題になってお り、ますます関心を集めている。周辺国に対する楽観が強まっているこ とに、それは鮮明に表れている」と語った。

欧州委員会が発表した8月のユーロ圏消費者信頼感指数はマイナ ス15.6に上昇し、2011年7月以来の高水準となった。エコノミストの予 想中央値はマイナス16.5だった。4-6月(第2四半期)の英国内総生 産(GDP)改定値は前期比0.7%増と、速報値(0.6%増)から上方修 正された。

23日の西欧市場では18カ国中15カ国で主要株価指数が上昇した。

原題:European Stocks Advance for Second Day, Trimming Weekly Decline(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債3日続落、GDP統計で-英国債ほぼ変わらず

23日の欧州債市場ではドイツ国債が3日続落。国内総生産 (GDP)統計で4-6月(第2四半期)のドイツ経済の拡大が確認さ れたことを背景に、域内で最も安全とされる同国債の需要が後退した。

ドイツ10年債利回りは1年5カ月ぶりの高水準に達した。欧州中央 銀行(ECB)政策委員会メンバー、オーストリア中銀のノボトニー総 裁が、ユーロ圏経済に関する最近の「一連の良いニュース」が政策金利 をさらに引き下げる必要性を取り除いたと述べたことが背景にある。オ ランダ10年債利回りは2012年4月以来の最高、同年限のオーストリア国 債利回りは12年7月以来の高水準までそれぞれ上昇した。

21日公表された連邦公開市場委員会(FOMC)議事録では、政策 当局者が債券購入のペースを減速させる計画を「おおむね支持」してい ることが明らかになった。

クレディ・スイス・グループ(チューリヒ)のグローバル金利調査 部門責任者、ミヒャエル・マルコビッチ氏は「国債相場は一方向に動い ている」とし、「FOMC議事録はこの先に緩和策が縮小されることを 告げるものと解釈された。市場には欧州の金利正常化に対し行き過ぎた 楽観がある」と語った。

ロンドン時間午後4時52分現在、ドイツ10年債利回りは前日比1ベ ーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.93%。一時は1.98% と、12年3月以来の高水準となった。前週末比では5bp上昇。同国債 (表面利率1.5%、2023年5月償還)価格はこの日、0.105下げ96.20。

独連邦統計庁が発表した4-6月GDP改定値は前期比0.7%増 と、14日発表された速報値と一致した。1-3月(第1四半期)は横ば いだった。欧州委員会が発表した8月のユーロ圏消費者信頼感指数はマ イナス15.6に上昇し、2011年7月以来の高水準となった。

英国債相場は前日からほぼ変わらず。4-6月GDP統計で英経済 の拡大ペースが速報値を上回ったことを手掛かりに、10年債利回りは2 年ぶり高水準に接近する場面もあった。

英10年債利回りは2.759%まで上げた後、2.70%となった。前日に は11年8月8日以来の高水準となる2.76%まで上げていた。同国債(表 面利率1.75%、2022年9月償還)価格はこの日92.42。

原題:German Bunds Decline Third Day as GDP Growth Damps Safety Demand(抜粋) Pound Weakens Second Day Versus Euro Before Carney Policy Speech (抜粋)

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