米国債:上昇、住宅販売の減少で早期の緩和縮小観測が後退

23日の米国債相場は上昇。利回りは 2年ぶりの高水準から低下した。朝方発表された7月の新築住宅販売統 計が前月比で減少し、早ければ来月にも米金融当局が緩和策を縮小する との観測が遠のいた。

米連邦準備制度理事会(FRB)が今週公表した連邦公開市場委員 会(FOMC、7月30-31日開催)の議事録で政策当局者が債券購入の ペースを減速させる計画を「おおむね支持」していることが明らかにな った。これに反応して10年債利回りは2011年7月以来の高水準まで上昇 していた。月間850億ドルの債券購入策の縮小時期をめぐっては金融政 策当局者の間で見解が分かれている。

キャンター・フィッツジェラルドの金利取引責任者、ブライアン・ エドモンズ氏は「それほど暗いニュースはない」と述べ、「大きく売ら れた後で、ある程度の反発があってもおかしくない」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは7ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)下げて2.82%。同年債価格(表面利率2.5%、償還期限2023 年8月)は19/32上げて97 8/32。 利回りは前日に一時2.93%と、2011 年7月以来の高水準にまで上昇した。過去10年間の平均は3.54%。

ブルームバーグとEFFASがまとめたデータによると、償還期限 が10年以上の米国債は月初から前日までに3.7%下落。主要7カ国(G 7)の国債で最も大きな下げとなった。

ネットショートが縮小

米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、ヘッジファ ンドなど大口投機家の10年債先物の持ち高は20日に終了した週にネット ショートが減少した。

CFTCによれば、シカゴ商品取引所(CBOT)での大口投機家 の10年債先物の持ち高はショート(売り持ち)がロング(買い持ち)を 2万4840枚上回ったが、前週のネットショート(6万6432枚)から63% 縮小した。30年債先物はロングがショートを1万5934枚上回った。

米商務省が発表した7月の新築一戸建て住宅販売(季節調整済み、 年率換算)は前月比13.4%減の39万4000戸で、減少率は2010年5月以来 最大。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値 は48万7000戸だった。

縮小時期をめぐる当局者の意見

緩和策の縮小時期については地区連銀総裁の中でも意見が分かれて いる。

セントルイス連銀のブラード総裁は23日、ワイオミング州ジャクソ ンホールからブルームバーグ・ラジオのインタビューに応じ、債券購入 ペースの減速には「時間をかけてもよい」と述べる一方で、サンフラン シスコ連銀のウィリアムズ総裁は経済専門局CNBCのインタビュー で、経済統計がこれまでのように改善すれば債券購入規模を年内に縮小 することに賛成だと述べている。

また、アトランタ連銀のロックハート総裁は、経済動向が正当化す る限り、米金融当局が9月に債券購入プログラムの縮小に踏み切ること を支持するとの見解を示した。

プライマリーディーラー(米政府証券公認ディーラー)を対象に7 月に実施した調査によると、9月のFOMC会合では月間の債券購入規 模が700億ドルと、現在の規模から150億ドル縮小される見通し。

ジャクソンホールで行われているカンザスシティー連銀主催の年次 シンポジウムではイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)副議長が24 日のディスカッションの進行役となる。FRB議長は1988年以降毎年こ のシンポジウムに出席しているが、バーナンキ議長は今回欠席する。

原題:Treasury Yields Drop From 2-Year Highs After Home Sales Decline(抜粋)

--取材協力:Cordell Eddings. Editors: Dave Liedtka, 千葉 茂

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