債券は下落、円安・株高で売り優勢-5年債利回り3週間ぶり高水準

債券相場は下落。外国為替市場での 円安進行を受けて、国内株価が大幅反発したことを背景に、売りが優勢 となった。新発5年債利回りは0.3%台に乗せ、3週間ぶりの高水準を 付けた。

パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、 「相場が株高・円安に素直に反応し始めた。これまで米長期金利の上昇 を無視して買われていたので、為替が円安に振れてくると、さすがに米 国金利に連動せざるを得なくなる。日本銀行の国債買い入れオペで5 -10年ゾーンが減額されたことも不安材料ではないか」と述べた。

東京先物市場では、中心限月の9月物が前日比3銭安の143円90銭 で始まった。その後は、国内株価が上げ幅を拡大したのに伴い、売りが 膨らみ、一時36銭安の143円57銭と5日以来の安値を付けた。終値は22 銭安の143円71銭だった。

三井住友アセットマネジメントの浜崎優シニアストラテジストは、 相場の動きについて、「きょうは株価が反発したので、債券は少し下げ た。ただ高値圏でのもみ合いの範囲内とみている」と言う。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の329回債利回 りは前日比横ばいの0.75%で始まった。その後は、水準を徐々に切り上 げ、一時2bp高い0.77%まで上昇した。午後3時過ぎは0.765%で推移 している。新発5年物113回債利回りは0.305%と2日以来の高水準に上 昇した。

来週27日に20年債入札を控えて、超長期債も軟調。新発20年物145 回債も1.705%まで上昇し、前日に引き続き8日以来の高水準を更新し た。新発30年物39回債利回りは1bp高い1.815%で推移している。

JPモルガン証券の山下悠也債券ストラテジストは、来週の20年債 入札について、「利回り1.7%では水準面で悪くないが、最近の金利上 昇で米国債にも妙味。生命保険会社の積極的な買いニーズは見込めない のではないか」と話していた。

日銀がこの日、3本立てで実施した総額1兆円の長期国債買い入れ オペでは、残存期間「5年超10年以下」の応札倍率が上昇し、国債市場 で同ゾーンの売り圧力が強まっていることが示された。一方、「3年超 5年以下」と「1年超3年以下」は低下した。

国内株式市場でTOPIXは大幅反発し、前日比22.07ポイント高 の1141.63で取引を終えた。一方、為替市場でドル・円相場は一時1ド ル=99円14銭と、今月5日以来の円安・ドル高水準を付けた。

22日の米国債市場で10年国債利回りは前日比1bp低下の2.88%程 度。一方、米国株相場は上昇し、ダウ工業株30種平均が7営業日ぶりに 反発した。

野村証券の松沢中チーフストラテジストは、「昨日の海外市場はリ スクオン(選好)。中欧米の景気指標が総じて強め、製造業の再加速を うかがわせた。米債は10年ゾーンこそ買い戻されたが、2、5年ゾーン は続落した」と説明した。

--取材協力:赤間信行. Editors: 崎浜秀磨, 青木 勝

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