米国債:利回りが一時2年ぶり高水準、統計で景気に強さ

22日の米国債利回りは2年ぶり高水 準に上昇。経済統計で労働市場の強さが示唆されたほか、米景気先行指 数の伸びを背景に、市場では金融当局が緩和策を縮小できるほど十分に 米国経済は回復したとの見方が広がった。

10年債の利回りはほぼ変わらず。前日に米連邦準備制度理事会 (FRB)が公表した連邦公開市場委員会(FOMC、7月30-31日開 催)の議事録では、政策当局者が債券購入のペースを減速させる計画を 「おおむね支持」していることが明らかになった。この日は午後に入っ て160億ドル相当の5年物インフレ連動債(TIPS、銘柄統合)入札 が行われた。最高落札利回りは2010年以降で最高だった。

ジャニー・モンゴメリー・スコットのチーフ債券ストラテジスト、 ガイ・リーバス氏は「緩慢なペースながら経済成長が続いている」と述 べ、「米金融当局が年内に債券購入を減速した場合に備え、その影響は すでに織り込み済みだ」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後4時59分現在、10年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)未満下げて2.89%。同年債価格(表面利率2.5%、償還期 限2023年8月)は2/32上げて96 21/32。

30年債利回りは5bp下げて3.87%。一時は3.94%と、2011年8月 以来の最高だった。

ブルームバーグ米国債指数によると、米国債のリターンは年初か ら3.9%のマイナスとなっている。

先走っている相場

ED&Fマン・キャピタル・マーケッツ(ニューヨーク)の債券ト レーディング担当シニアバイスプレジデント、マイケル・フランゼーセ 氏は、「市場は金融当局が緩和策を縮小するとみていることが分かる」 と述べ、「投資家は他人よりも一歩先に出ようとしている。それがこの 下落スパイラルを引き起こしている。相場が相当先走っている」と続け た。

米労働省の発表によると、4週移動平均は先週までに33万500件 と、2007年11月以来で最低だった。先週の新規失業保険申請件数(季節 調整済み)は前週比1万3000件増の33万6000件。ブルームバーグ・ニュ ースがまとめたエコノミスト予想の中央値33万件だった。

米民間調査機関コンファレンス・ボードが22日発表した7月の米景 気先行指標総合指数(LEI)は前月比0.6%上昇した。ブルームバー グ・ニュースがまとめたエコノミスト予想中央値は0.5%上昇だった。

TIPS

米財務省が実施した5年物TIPSの結果によると、最高落札利回 りはマイナス0.127%。2010年4月以来の最高だった。前回入札(4 月18日)はマイナス1.311%だった。

投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.18倍で、前回入札時と同 じ。過去10回の平均値は2.77倍だった。

海外の中央銀行を含む間接入札者の落札全体に占める比率 は38.2%。2012年8月以来で最低だった。プライマリーディーラー以外 の直接入札者の落札全体に占める比率は8.1%。過去10回の平均値 は8.9%だった。

2年債入札

財務省は27日に2年債(340億ドル)入札を実施する。2010年10月 以降毎月、同国債の入札規模は350億ドルで推移してきたが今回初めて 減額されることになる。

ウィリアムズ・キャピタル・グループの債券取引責任者、デービッ ド・コード氏(ニューヨーク在勤)は、「10億ドルは大きな違いではな いが債務は縮小している」と述べ、「資金調達需要は低下しつつある」 と続けた。

今月28日には5年債(350億ドル)、翌29日には7年債290億ドルの 入札が実施される。

原題:Treasury Yields Touch 2-Year Highs as U.S. Economy Strengthens(抜粋)

--取材協力:Emma Charlton. Editor: Dave Liedtka

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