円安で日本車は余剰生産を維持、米国は雇用失う-フォード

米自動車フォード・モーターは、円 安に伴う恩恵でトヨタ自動車など一部日本車メーカーは自国での縮小を 免れていると指摘、その分米国が雇用創出の機会を失っている恐れがあ ると述べた。

同社米州部門のジョー・ヒンリクス社長はブルームバーグのインタ ビューで、米国での販売増を背景にフォードを含む自動車メーカーの北 米生産はひっ迫していると語った。その一方で、円安は日本からの輸出 を後押ししている。IHSオートモーティブの推計によると、日本に は200万台分の余剰生産能力がある。

ヒンリクス社長は「北米では業界が拡大し、生産もややひっ迫して いる」と指摘、「これ以上どこに生産能力があるというのか。もしそれ が米国での増産ではなく日本の余剰生産能力だとすれば、その分米国民 の雇用が失われているということだ」と続けた。

アラン・ムラリー最高経営責任者(CEO)は6月、日本は円相場 を操作していると述べており、フォードは米国市場における同社の最近 の成長を維持していく上で円安は脅威だとみている。同社は年初来、米 自動車業界での市場シェアを最も伸ばしているが、7月の販売台数では トヨタが2010年3月以来初めて月間ベースでフォードを上回った。

今年に入って円はドルに対して12%値下がりしており、フォード含 む米自動車メーカーは日本を批判している。米議員らは環太平洋経済連 携協定(TPP)に為替操作を阻止する規定を盛り込むべきだと主張し ている。

フォードは経営破綻を回避するため2006年に234億ドル(約2 兆3053億円)を借り入れ、2005年後半から2009年にかけて16工場を閉 鎖、生産ラインを需要に合わせ再構築した。

ヒンリクス氏は日本の自動車業界は生産を調整するためにフォード が取ったような措置をまだ講じてはいないと指摘、「北米はリストラを 行った。日本を見ると、文化的な理由やその他さまざまな理由で自動車 業界は余剰生産能力をまだ調整していない」と述べた。

原題:Ford Says U.S. Loses as Yen Lets Japan Maintain Extra Capacity(抜粋)

--Craig Trudell、Ma Jie. Editors: Bill Koenig, John Lear

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