NY外為:ドルが対円で上昇、経済指標の堅調で緩和縮小観測

ニューヨーク外国為替市場ではドル が対円で上昇。2週間ぶりの高値を付けた。米新規失業保険申請件数の 4週間移動平均が約5年ぶりの低水準となったため、金融緩和の縮小観 測が強まった。

住宅価格や景気先行指数の上昇もドル買い材料。インド・ルピーは 最安値を更新、マレーシア・リンギットは3年ぶりの安値となった。ス ウェーデンの失業率が低下し、同国通貨クローナは主要通貨に対して上 昇した。

HSBCホールディングスの為替ストラテジスト、ロバート・リン チ氏は「前日に公表された連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録は メンバーのほぼ全員がバーナンキ連邦準備制度理事会(FRB)議長の 緩和縮小計画を支持していることを示唆した。それが現在の状況で、そ の話は進んでいる。それがドルの支援材料になっている」と語った。

ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは円に対し前日比1.1%高い 1ドル=98円72銭。一時は98円81銭と、5日以来の高値を付けた。対ユ ーロではほぼ変わらずの1ユーロ=1.3356ドル。0.4%上げる場面もあ った。ユーロは対円で1.1%高の1ユーロ=131円84銭。一時は2日以来 の高値となる131円89銭まで上昇した。

主要10通貨に対するドル相場を反映するブルームバーグ米ドル指数 は0.2%高の1028.31。一時は1031.37と、2日以来の高水準を付けた。

インド資産売り

バーナンキ議長が5月22日に初めて金融緩和縮小の可能性を示唆し て以来、世界的にインド債券の保有を縮小する動きが進み、インド・ル ピーは経常赤字を背景に売られやすくなっている。

ルピーは0.9%安の1ドル=64.6300ルピー。一時は65.56ルピーま で下げ、最安値を更新した。ウエストパック銀行はルピーが来週まで に68ルピー、あるいは70ルピーまで下落する可能性さえあるとの見通し を示している。

マレーシア・リンギットは一時、1ドル=3.3228リンギット と、2010年6月以来の安値まで下げた。

ソシエテ・ジェネラルのシニア為替ストラテジスト、セバスチャ ン・ゲーリー氏(ニューヨーク在勤)は「市場は極めて神経質で、新興 市場でストレスが高まっている」と指摘。「リスク管理の荒波を経てボ ラティリティが高まり、新興市場は強く圧迫されている」と続けた。

欧米経済指標

英マークイット・エコノミクスが発表した8月のユーロ圏サービス 景気指数(速報値)が51.0と、前月の49.8から上昇すると、ユーロは対 円で上げ幅を拡大した。製造業とサービス業を合わせた総合景気指数 は51.7と、7月の50.5から上昇した。両指数は50が活動拡大・縮小の分 かれ目。

米労働省の発表によると、新規失業保険申請件数の4週移動平均は 先週までに33万500件と、2007年11月以来で最低だった。先週の新規失 業保険申請件数(季節調整済み)は前週比1万3000件増の33万6000件。 ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値33万件 だった。

米連邦住宅金融局(FHFA)が発表した6月の住宅価格指数(季 節調整済み)は前月比で0.7%上昇した。前月は0.8%上昇に改定され た。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の平均は0.6%上昇だ った。米民間調査機関コンファレンス・ボードが22日発表した7月の米 景気先行指標総合指数(LEI)は前月比0.6%上昇した。

ゲイン・キャピタル・グループ(ニューヨーク)のシニア為替スト ラテジスト、エリック・ビロリア氏は電話インタビューで、「緩和縮小 に向かっていると当社は考えている。景気は悪化していない」と発言。 「ユーロは下落しているが、ドルをめぐる要因や緩和縮小期待の方が材 料になっている」と語った。

ブルームバーグが9-13日にエコノミストを対象に実施した調査に よると、9月17-18日の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で資産購 入規模の縮小が決定されるとの予想は65%だった。月850億ドルの購入 規模については、750億ドルへの縮小が予想中央値となっている。

原題:Dollar Advances Against Yen on Economic Growth; Rupee Plunges(抜粋)

--取材協力:Candice Zachariahs、Jeanette Rodrigues、Kristine Aquino. Editors: Kenneth Pringle, Greg Storey

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