極地の解氷や海水温・面上昇、温暖化の強い証拠-国連報告草案

来月発表される国連の気候変動に関 する報告書で、気温の変化だけではなく地球が温暖化していることを示 す一連の証拠に焦点が絞られていることが分かった。報告書草案の一部 を見た気候学者が明らかにした。

米国立大気研究センターの気候分析担当上級研究員、ケビン・トレ ンバース氏は、極地の解氷、海水温と海水面の上昇などがいずれも地球 温暖化を示していると述べた。同氏は国連気候変動報告書を精査する担 当者の一人。

人間の活動が地球温暖化の原因になっているとの見方に対する懐疑 派は、平均気温の上昇が中断することを温暖化が起きていない証拠とし て挙げている。2001年と07年の国連報告書の主要執筆者だったトレンバ ース氏は、これまでの調査について気温の変化に焦点を当てていたと指 摘した。

トレンバース氏はインタビューで「地球温暖化が明らかに起きてい る別の証拠がある。今回の報告ではその幾つかが出てくると思う。世界 の平均気温や複数地域の気温よりも強力な証拠がある」と述べた。

0.9メートル上昇か

同氏によると、国連報告書の要約草案では、海水面は2100年までに 最大0.9メートル上昇する可能性が示唆されているという。

トレンバース氏は「その水準まで行く可能性は5%。何か異例なこ とが起きて大規模な氷床が実際に崩落すると解氷はかなり速まる」と述 べた。2100年までの海水面の実際の上昇は約25-90センチメートルの間 になる可能性が高いとみている。

トレンバース氏は「気候システムの他の要因が安定しても海水面は 上昇し続けるだろう」と語った。

気候変動に懐疑的な記事を掲載するブログ「クライメート・デポ」 のエグゼクティブエディター、マーク・モラノ氏はインタビューで「こ れは筋書きができている見方だ。この報告が公表されても、世界の大半 であくびが出るだけだ。科学的な論争にとってはほとんど得るところは ない」と批判した。

原題:Scientists Turn to Melting Polar Ice in Climate-Change Case (2)(抜粋)

--取材協力:Alex Morales. Editors: Ted Bunker, Jon Morgan

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