ドルは97円半ば、内外株価にらみ売買交錯-FOMC議事録注目

東京外国為替市場ではドル・円相場 が1ドル=97円台半ばで推移。米連邦公開市場委員会(FOMC)の議 事録公表が日本時間のあす未明に迫る中、国内外の株価動向をにらんで 売り買いが交錯する展開となっている。

ドル・円相場は、アジア株の下落を受けて日本株が下げに転じたの に伴い、午前に一時97円13銭まで円高が進んだ。午後に入り株価の持ち 直しにつれて97円68銭まで値を戻し、3時45分現在は97円56銭前後。昨 日の米国時間には96円91銭と1週間ぶりのドル安・円高水準を付ける場 面があった。

三井住友銀行の宇野大介チーフストラテジストは、ドル・円相場は 「95-100円のレンジの真ん中にある。トレンドを作る大きな材料に乏 しく、模様眺めの空気が強い」と指摘。FOMC議事録では量的緩和の 縮小に関して「両論併記としながらも、実施する方を強調するのではな いか」と予想。「緩和縮小が9月1回だけで終わるのか、段階的に続け るのかが重要だが、これは9月のFOMCを待たなければならない」と の見方も示した。

米連邦準備制度理事会(FRB)は日本時間22日午前3時に7 月30、31日開催のFOMC議事録を公表する。早ければ9月17、18日の 会合で月850億ドルの債券購入の縮小を始めるかどうかをめぐり、議事 録の内容に市場の注目が集まっている。

上田ハーロー外貨保証金事業部の黒川健氏は、FOMC議事録の内 容について、「市場は9月のQE(量的緩和)縮小を織り込んできてい るが、縮小規模をめぐっては見方が分かれているため、それを探る意味 でも注目度は高い」と指摘している。

東京株式市場ではTOPIXが反発して始まったものの、アジア株 の下落を受けて下げに転じた。午後の取引では下げ幅を縮小し、プラス に転じる場面もあった。この日は香港ハンセン指数や韓国株が一時、 1%以上下落。前日の海外市場ではインド・ルピーが再び最安値を更新 し、インドネシア・ルピアも2009年4月以来の安値を付けるなど、米金 融当局が債券購入を縮小した場合、アジア市場から資金が逃避するとの 懸念が広がった。

楽天証券の相馬勉債券事業部長は、米量的緩和の縮小観測を背景と した投資家のリスク回避による「新興国売りなどがなかなか収まらな い。過剰反応の面もあるが、もやもや感を抱える投資家の撤退が続いて いる」と指摘。新興国の経済危機は考えにくいが、景気低迷が広がれば 結局は米国経済にも跳ね返ることもあり、米緩和縮小姿勢の後退など 「何らかの対応が望まれている」と語った。

ファロス・トレーディング(コネティカット州スタンフォード)の マネジングディレクター、ブラッド・べクテル氏は、「日本以外のアジ ア通貨の動きから判断すると、全般的にポートフォリオ資金が新興市場 からシフトしている」と指摘していた。

ユーロは対ドルで1ユーロ=1.34ドル台前半で推移しており、同時 刻現在は1.3412ドル前後。前日の海外市場では一時1.3452ドルと2月14 日以来、約半年ぶりの高値を付けた。対円では同時刻現在、1ユーロ =130円85銭前後。

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