ゴールドマンがオプションを誤発注、プログラムのミス-関係者

米ゴールドマン・サックス・グルー プのプログラミング上のミスが原因となり、株式オプションの意図せぬ 注文が20日午前に米国の取引所に送信され、市場の混乱につながった。 事情に詳しい関係者1人が明らかにした。

同関係者によると、株式オプション需要への対応を図るためにゴー ルドマンが利用している内部システムが不正確な指値注文を誤って作成 し、取引所に送信した。同関係者はこの問題について話すことが認めら れていないとして匿名を条件に語った。ゴールドマンの損失の規模はど の取引が無効にされるかに左右されるという。ブルームバーグのデータ によると、一部の取引は既に取り消されている。

約1年前には米マーケットメーカーのナイト・キャピタル・グルー プが運営するコンピューターから米株式市場に誤った注文が大量に送信 され、同社は経営破綻の瀬戸際に追い込まれた。4カ月前はシカゴ・オ プション取引所(CBOE)がコンピューターの誤作動で3時間半にわ たって閉鎖された。ゴールドマンの今回の誤発注問題を受け、米国の電 子取引市場に対する批判がさらに強まりそうだ。

ハンティントン・アセット・マネジメントのチップ・ヘンドン氏は 電話インタビューで「これは残念ながらミスだ。金融界でのミスは100 万ドル規模のミスになりかねない」と指摘。「コンピューターを使用す ることはできるが、ミスを見逃さないために人間の手も必要だ」と語っ た。

ゴールドマンの広報担当、デービッド・ウェルズ氏は電子メール で、取引所が今回の取引の処理作業を進めていると説明。損失が発生し た場合でも同社の財務状況に重大な影響は出ないとの見通しを示した。

調査対象

米国の少なくとも3つのオプション取引所運営企業がこの日の取引 開始直後の売買を検証している。NYSE・Amexオプションズは取 引の大部分が取り消される可能性があると説明した。同取引所は取引の 調査を通常の業務時間内に完了できそうにないため、取引所の判断に関 して市場参加者が異議を申し立てる期限を21日午前9時半(日本時間21 日午後10時半)までとした。

同取引所の発表文によると、証券コードの頭文字がHからLまでの 銘柄の最初の17分間に行われた「多数」の取引を調査している。 CBOEホールディングスは、午前9時半から9時41分の取引を検証し ている。ナスダックOMXグループのウェブサイトによると、同9時半 から9時47分までのオプション取引が調査されている。

1ドルでの取引

トレード・アラート社とブルームバーグの集計データによると、取 引開始後15分間の大口オプション取引上位500件のうち、405件は証券コ ードの頭文字がHからLの銘柄のオプションで、1ドルの価格で約定し た。そのうち130件近くは1000枚単位だった。

500件の取引のデータを基にすると、JPモルガン・チェースやジ ョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)、ケロッグなどの株式オプシ ョン約40万枚に影響した可能性がある。

ブルームバーグの集計データによれば、iシェアーズ・ラッセ ル2000上場投資信託(ETF)の9月限プット(売る権利、行使価 格103ドル)約240枚が同9時32分に1ドルで売買された。2分前に は3.32ドルを付けていた。次の取引は9時33分に3.27ドルで執行され た。

ナスダックとCBOE、バッツ・グローバル・マーケッツの広報担 当はいずれもコメントを控えた。米証券取引委員会(SEC)のネスタ ー報道官にも電話や電子メールで取材を試みたが、返答は得られていな い。

原題:Goldman Said to Send Option Orders to Exchanges by Mistake (2)(抜粋)

--取材協力:Whitney Kisling、Sam Mamudi、Nick Taborek. Editors: Michael P. Regan, Lynn Thomasson

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