映画アバターさながら先住民が開発拒否-印ボーキサイト鉱床

インド東部のオディシャ州の丘陵地 帯、ニヤンギリには神々が住んでいると現地の先住民たちは信じてい る。アルミニウムの原料であるボーキサイトが豊富に埋蔵されているこ の地帯でべダンタ・リソーシズが78億ドル(約7600億円)規模のアルミ 生産施設の建設を計画しているが、先住民たちは拒否。衛星の資源をめ ぐる人類と青色の異星人との攻防を描いた米映画「アバター」さながら の状況となっている。

会合が開かれた地域の収入担当の責任者、サシ・ブサン・パディ氏 によれば、ニヤンギリにある12の村全てが、採掘承認と引き換えに提示 されていたインセンティブを拒否した。

今回の最後の2つの先住民族の決定により、インド環境省は認可を 拒否する可能性が高く、資産家のアニル・アガルワル氏率いるベダンタ による資源開発はさらに遅れる見通しだ。同社によるインドでの金属事 業は相次いで暗礁に乗り上げており、ボーキサイトの不足により125万 トン規模の新規アルミ生産能力の稼働開始は先送りされ、遊休状態とな る可能性がある。

ムーディーズ・インベスターズ・サービスのクレジットアナリス ト、アラン・グリーン氏(シンガポール在勤)は電話インタビューで 「べダンタには長期的なボーキサイトの供給源がなく、極めて多くの資 産が遊休状態に置かれている」と指摘。「石油・ガス・亜鉛部門の業績 によりべダンタは信用面で問題のない状態を維持しているが、これらの 事業が低迷すれば打撃を受けかねない」と述べた。

ニヤンギリの先住民たちが置かれた状況は、人権保護活動家ビアン カ・ジャガー氏ら世界から注目を集め、ロンドンでは抗議行動が行われ るなど、ジェームズ・キャメロン監督の映画アバターで描かれた架空の 異星人ナヴィの姿をほうふつとさせる。映画の興行成績の分析を手掛け るボックス・オフィス・モジョによれば、アバターの世界の興行収入は 約27億8000万ドルに達し、歴代首位となっている。

原題:Real-Life Na’vi Snub Billionaire Agarwal’s Bauxite Mining Plan(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE