NY外為:ユーロやフランが上昇、新興市場から資金引き揚げ

ニューヨーク外国為替市場ではユー ロとスイス・フランが上昇。アジア株とアジア通貨の下落が新興市場か らの資金引き揚げを示唆したことが買いを誘った。

ドルは主要通貨の過半数に対して下落。シカゴ地区連銀の全米活動 指数が予想を下回り、下げ足を速めた。円は対ドルで3日ぶりに上昇。 インド・ルピーは再び最安値を更新、インドネシア・ルピアは2009年4 月以来の安値となった。米金融当局が債券購入を縮小すれば、アジア市 場から資金が逃避するとの懸念が背景にある。

ファロス・トレーディング(コネティカット州スタンフォード)の マネジングディレクター、ブラッド・べクテル氏は電話インタビュー で、「日本以外のアジア通貨の動きから判断すると、全般的にポートフ ォリオ資金が新興市場からシフトしている」と指摘。「この日のユーロ の動きはバリアを崩そうとするものだ。オプション絡みで1.3450ドルが バリアになっていた。それを破ろうとする決定的な動きが見られ、それ が成功した」と語った。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで前日比0.6%高 の1ユーロ=1.3417ドル。一時は1.3452ドルと、2月14日以来の高値を 付けた。対円では0.3%高の1ユーロ=130円51銭。円はドルに対 し0.3%高い1ドル=97円27銭。スイス・フランは対ドルで0.7%高の1 ドル=91.73サンチーム。対ユーロでは0.1%高。

MSCIアジア太平洋指数は1.7%下落。一方、S&P500種株価指 数は0.4%上昇した。

焦点は米金融当局に

モルガン・スタンレーの欧州為替戦略責任者、イアン・スタナード 氏(ロンドン在勤)は新興市場通貨と先進国通貨のパフォーマンスの違 いに世界的な注目が集まったことが、ユーロとポンドの支援材料になっ たと指摘。その上で、米金融当局に注目が集まるため、その強さは長続 きしないとの見方も示した。さらに、ユーロの上値は1.3460ドルで重く なる可能性が高いと述べた。

シカゴ連銀の全米活動指数は7月にマイナス0.15と、6月のマイナ ス0.23(改定値)から上向いた。ブルームバーグがまとめた予想はマイ ナス0.10だった。

連邦準備制度理事会(FRB)は21日に7月の連邦公開市場委員会 (FOMC)議事録を公表する。早ければ9月17-18日の会合で月850 億ドルの債券購入を縮小させ始めるかどうかをめぐり、議事録の内容に 注目が集まっている。

推測ゲーム

みずほフィナンシャルグループの法人外国為替セールスバイスプレ ジデント、ファビアン・エリアソン氏(ニューヨーク在勤)は「米金融 当局による緩和縮小をめぐる推測ゲームは続いているようだ。この数日 間、これといった経済指標が出ていない。ドルが売られている以外に、 特筆すべきことはない」と述べた。

ピアポント・セキュリティーズ・ホールディングス(コネティカッ ト州スタンフォード)のグローバルストラテジスト、ロバート・シンチ 氏は電話インタビューで、「一部アジア新興市場通貨の軟調と円の小幅 高は大規模なリスク回避の動きと一致している」と発言。ユーロとフラ ンについては「新興市場から資金を引き揚げている欧州の投資家がい る。かなりの規模のようだ」と語った。

インド・ルピーは0.2%安の1ドル=63.23ルピー。一時は64.12ル ピーまで下げ、最安値を記録した。

原題:Euro Rises With Franc on Emerging-Market Flows; Rupiah Tumbles(抜粋)

--取材協力:Saleha Mohsin. Editors: Kenneth Pringle, Dave Liedtka

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