ANA:新航空会社「バニラ」で再挑戦-成田拠点

ANAホールディングスの100%子 会社の格安航空会社(LCC)エアアジア・ジャパンは20日、新社名と ブランド名を11月から「バニラ・エア」とし、年内に成田国際空港を拠 点に国内外のリゾート路線を展開すると発表した。マレーシアの航空会 社エアアジアとの合弁解消後にANAとして独自に新たなブランドで首 都圏でのLCC事業に再挑戦する。

石井知祥社長は新社名をバニラとした理由について、「世界中の皆 様に親しまれ、その香りは多くの人をリラックスさせる」とし「身近に 空の旅で利用してもらいたい」と述べた。その上で、運賃については 「大手の半額程度を目指す」との方針を示した。

エアアジア・ジャパンは10月26日で運航を取りやめ、12月下旬にバ ニラとして運航を開始する計画。路線や事業の詳細については9月下旬 に発表する。

石井社長は会見で、当初はエアバスの「A320」2機で事業を始 め、年度末までに最大5機体制とし、15年度に同型機で10機体制にまで 成長させたいと語った。リゾートに特化した中長距離の国際路線への展 開も視野に入れていると明かした。

LCC普及は時代の潮流

航空経営研究所の牛場春夫副所長は、LCCの普及について「欧米 市場で既に実証されているように、アジア、そして日本でも拡大するこ とは間違いない」と指摘。その上で「東南アジアでは既にLCCがかな りのシェアを占めており、日本も例外ではあり得ない。空港コストや空 港規制などの日本特有の問題もあるが、安く効率的なLCCは特に若年 層を中心に徐々に定着するだろう」と語った。

牛場副所長は、エアアジア・ジャパンが失敗したとの見方があるこ とについて、「個性の強い2社の経営方針の違いから双方が独自路線で 事業を進める方針に転じたもので、バニラを含め3社のLCCがそれぞ れの形で事業を拡大させることは確実だ」との見方を示した。

ANAHDが出資している関西空港を拠点するLCC、ピーチ・ア ビエーションは業績が好調に推移している。ただ、成田空港では日本航 空系のLCCジェットスター・ジャパンに続き事業を開始したが、利用 率が低迷し事業基盤から仕切り直すことになった。ANAが首都圏でも 関西圏と同様にLCCを普及させることができるのか、年末から正念場 を迎える。

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