東京電力は20日、福島第一原子力 発電所で汚染水を貯めていた地上タンクから300トンの汚染水が漏えい したと発表した。都内で会見した尾野昌之原子力・立地本部長代理によ ると、タンクからの汚染水漏れは過去4回発生しており、今回の漏えい 量が最大になるという。

回収できた汚染水の量は300トンのうち約4トン。ほとんどがタン クを取り囲む堰(せき)の外に流出しており、土壌に染み込んだ可能性 が高いという。海につながる唯一の経路である排水溝内で測定した放射 線量には大きな変化が見られないことから、海に漏れていることは考え にくいとしている。採取された汚染水からは、ストロンチウムなどベー タ線を出す放射性物質が1リットル当たり8000万ベクレル検出された。

漏えいのあったタンクは、海から約500メートル程度離れた高台に 設置されており、タービン建屋地下にたまった汚染水がセシウム除去装 置で処理後に貯められていた。漏えいした場所周辺の水たまりでは、最 も高いところで毎時100ミリシーベルトの放射線量が検出された。尾野 氏は放射線量の水準について「この場所にいれば、作業員の5年間の被 ばく上限値を1時間で浴びることになる量」と指摘した。

同氏は、漏えいの原因は不明でタンク内で水が漏れた場所も特定も できていないと話した。現在も漏えいは継続しており、東電は堰の内側 や漏えいしたタンクから水をポンプで回収し、別なタンクに移してい る。今後は水が染み込んで汚染された土壌を重機で除去するほか、排水 溝への汚染水の侵入を防ぐため、土のうを積み上げることなどを予定し ている。

漏えいのあったタンクの容量は1000トンで、漏えい前はほぼ満杯だ った。福島第一原発には1000基を超えるタンクが設置されている。13日 現在、39万トンあるうち33万トンの汚染水が貯められている。

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