日本株2カ月ぶり安値、米緩和縮小や新興国懸念でリスクオフ

東京株式相場は大幅反落し、 TOPIX、日経平均株価ともおよそ2カ月ぶりの安値に沈んだ。米国 の量的金融緩和策の縮小観測や新興国経済の悪化懸念を背景に投資家の リスク回避の売りが広がり、輸送用機器やゴム製品など輸出関連、鉱業 や非鉄金属など資源関連株を中心に、東証1部33業種は全て安い。

TOPIXの終値は前日比23.86ポイント(2.1%)安の1125.27、 日経平均株価は361円75銭(2.6%)安の1万3396円38銭と、いずれも6 月27日以来の安値。

しんきんアセットマネジメント投信の藤本洋主任ファンドマネジャ ーは、インドやインドネシアを中心に新興国経済への懸念が台頭してお り、「外需関連は全般的に収益悪化への懸念が出ている」と指摘。徐々 にマイナス材料が目に付くようになっており、「日本株市場を取り巻く 雰囲気は悪化している」と言う。

米リッチモンド連銀のラッカー総裁は現地紙とのインタビューで、 政策金利を引き上げる段階で当局のバランスシートの規模が大きけれ ば、それだけ政策を誤るリスクが高まると発言。また、債券を追加購入 しても、効果は「わずかなものにとどまる可能性が高い」と述べた。

9月にも米国の量的緩和策が縮小に転じるとの見方が強まる中、き のうの米S&P500種株価指数は4日続落し、米国株オプションの指標 で、投資家の恐怖不安心理を示すシカゴ・ボラティリティ指数( VIX)は終値で1カ月半ぶりに15を上回った。きょうの日本株もそう した影響を受け、朝方から景気敏感業種を中心に売りが先行した。

インドネシアは連日の大幅安に

内需関連の下値を買う動きから下げ渋り、TOPIXは午前後半に 一時プラスに浮上する場面もあったが、午後は再び下げ足を速め、下値 を切り下げた。経済統計の低調が引き続き嫌気されたインドネシアのジ ャカルタ総合指数が連日で一時5%超下げ、タイSET指数や香港ハン セン指数などアジア株全般が安く、投資家のリスクオフの動きが先物主 導で日本株にも広がった。

東証1部業種別33指数ではゴム、輸送用機器、鉱業、その他金融、 非鉄金属、海運、ガラス・土石製品、機械などが下落率上位。鉱業は、 前日のニューヨーク原油先物相場が7営業日ぶりに反落するなど、原油 価格の上昇一服も売り材料となった。

個別では、ヤマハ発動機やダイハツ工業、スズキが大きく下落。4 -6月期の経常赤字が過去最大となったインドネシアのほか、ルピーが 対ドルで過去最安値を記録したインドに対しても景気悪化懸念が強まっ ており、収益警戒の売りが膨らんだ。自己株処分などで最大169億円を 調達する江崎グリコも、需給悪化懸念で大幅安。月次売り上げの伸び悩 みが嫌気された日東電工も安い。

東証1部の売買高は概算で20億105万株、売買代金は1兆7953億 円、値上がり銘柄数は195、値下がり1489。国内新興市場では、東証ジ ャスダック指数が1.5%安の85.88、マザーズ指数が1.2%安の706.63と それぞれ反落した。

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