債券は上昇、株安や40年債入札順調で買い優勢-先物は144円台乗せも

債券相場は上昇。朝方は米国長期金 利の上昇を受けて売りが先行したが、国内株安に加えて、40年債入札が 順調だったことで買い優勢の展開に転じた。

東京先物市場で中心限月の9月物は、前日比7銭安の143円66銭で 開始し、直後に143円64銭と日中取引で6日以来の安値を付けた。しか し、その後は水準を切り上げ、午後零時45分の入札結果発表後には一段 高となった。終了前には30銭高の144円03銭と15日以来の高値を付け、 結局は26銭高の143円99銭で引けた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の329回債利回 りは同横ばいの0.765%で開始し、午前10時半すぎに0.5ベーシスポイン ト(bp)高い0.77%と8日以来の水準に上昇した。午後に入ると一転して 水準を切り下げ、0.745%と15日以来の低水準を付けた。

超長期債も午後に堅調推移に転じた。20年物の145回債利回りは 2bp低い1.67%に低下。30年物の39回債利回りは1bp低い1.80%に下げ た。40年物の6回債利回りは一時1.93%に上昇していたのが、1.915% に水準を切り下げた。

財務省がこの日実施した40年利付国債(6回債)の利回り競争入札 の結果によると、最高落札利回りは1.92%となり、事前予想の1.925% を下回った。投資家の需要の強さを示す応札倍率は3.37倍となり、2011 年8月以来の低水準となった前回の2.64倍から上昇した。

バークレイズ証券の徳勝礼子シニア債券ストラテジストは、40年債 入札について「市場予想より強い」と分析。債券相場については「生保 による実需はそこまで強くないのではないかと予想されていたが、取引 業者のショートカバーの需要が強く、株価の下落もあって、先物中心に 買い戻しが入った」と話した。

米金利上昇で売り先行

19日の米債相場は続落。米金融当局が9月にも債券購入プログラム の縮小に踏み切るとの観測が引き続き売り材料。米10年国債利回りは前 週末比6bp上昇の2.88%。一時は2.90%程度と前日に続いて2011年7月 以来の高水準を更新した。

メリルリンチ日本証券の大崎秀一債券ストラテジストは、米長期金 利の上昇が続いて、円債も利回りが上昇しやすくなっている面はある が、思ったほど売られないと指摘。「日米で金融政策の方向性が違う 上、日銀の買い入れによって現物債の需給が締まり、ほとんど売りが出 ない。4-5月に売っていた投資家はむしろ買うものがない状況ではな いか」と説明した。

日本証券業協会が20日発表した7月の公社債投資家別売買動向によ ると、短期証券を除いたベースで都市銀行が9240億円を売り越した。売 り越しは4カ月連続。一方、地方銀行は2578億円の買い越しに転じた。 信託銀行は1兆612億円の買い越し。生命保険・損害保険は6279億円の 買い越し。外国人も6472億円を買い越した。

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