NY外為:ユーロ上昇、独連銀が利上げの可能性排除せず

ニューヨーク外国為替市場ではユー ロが対円で上昇。2週間ぶりの高値を付けた。ドイツ連邦銀行(中央銀 行は欧州中央銀行(ECB)が低金利維持を言明していることについ て、インフレ圧力が増せば利上げの可能性を排除しないとの見解を示し た。

ユーロは主要16通貨の大半に対して上昇した。ドイツ連銀は月報 で、「フォワードガイダンス(時間軸政策)はより強いインフレ圧力が 顕在化した場合の政策金利引き上げの道を断つものではない」と説明し た。日本の貿易収支が赤字となったことを背景に、円は対ドルで続落。 インド株の下落を嫌気し、インド・ルピーは最安値を更新した。

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS)傘下 のRBSセキュリティーズ部門為替ストラテジスト、ブライアン・デン ジャーフィールド氏は「ドイツ連銀の見解を受け、ユーロは上昇してい る。インフレ圧力が再び強まれば、フォワードガイダンスのハト派的な トーンが弱まる可能性をあらためて示している」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対円で前週末比0.1%高 の1ユーロ=130円09銭。一時は131円03銭と、5日以来の高値を付け た。ユーロは対ドルで0.1%高の1ユーロ=1.3335ドル。円はドルに対 し0.1%未満安い1ドル=97円55銭。

ルピー

ルピーは対ドルで最安値に下落。米景気の堅調を受け、連邦公開市 場委員会(FOMC)が早ければ9月にも債券購入の規模を縮小すると の思惑が背景にある。ルピーは2.4%安の1ドル=63.13ルピー。一時 は2.6%下げ、63.23ルピーとなった。

海外投資家はインド株・債券市場から7月に差し引きで30億ドルの 資金を引き揚げた。インドの成長率が10年ぶりの低水準となったため、 米金融当局の緩和縮小観測を受けた新興市場からの資金引き揚げの影響 を受けやすくなっている。

ドラギECB総裁は7月に初めて、政策金利が長期にわたり現行ま たはそれ以下の水準にとどまると言明。8月にも発言を繰り返した。

野村ホールディングスの外国為替ストラテジスト、チャールズ・サ ンタルノー氏(ニューヨーク在勤)は電話インタビューで、「ドイツ連 銀の見解がユーロの支援材料となった。ユーロに対する強気な見方がや や強まった。ユーロ買いも徐々に増えているようだ」と指摘した。

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指数に よれば、ユーロは年初から5.3%高と、上昇率首位となっている。ドル は4%上げ、円は8.8%下げている。

円安

7月の貿易統計(速報、通関ベース)は輸出から輸入を差し引いた 貿易収支が1兆円超のマイナスとなった。ブルームバーグ・ニュース調 査による予想中央値は7735億円の赤字だった。

スタンダードチャータードの為替調査グローバル責任者、カラム・ ヘンダーソン氏は「日本の貿易収支は依然として大幅な赤字となってお り、円の売り材料であることは明らかだ」と述べた。

米銀が決済機関デポジトリー・トラスト・アンド・クリアリング (DTCC)へ提出したデータをブルームバーグがまとめたところによ ると、外為オプションの店頭取引は合計240億ドル。16日は180億ドルだ った。この日の総額のうち対円でのドルのオプション出来高は31億ドル で、シェアは13%と最大。

原題:Euro Strengthens as Bundesbank Says Rates May Rise; Rupee Slumps(抜粋)

--取材協力:Candice Zachariahs、Kristine Aquino. Editors: Kenneth Pringle, Greg Storey

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