債券は続落、米金利2年ぶり高水準や株高で-入札控え40年債売り優勢

債券相場は続落。米国債市場で長期 金利が約2年ぶりの高水準に達したことへの警戒感や国内株高から売り が優勢だった。40年ゾーンもあすに40年債入札を控えて軟調な推移とな った。

東京先物市場で中心限月の9月物は前週末比5銭安の143円79銭で 開始。9時20分ごろから買いが増えて7銭高の143円91銭まで上昇する 場面があったが、午前の終了にかけて再び下げに転じた。午後に入ると 一時143円72銭と、日中取引で8日以来の安値に下落。結局は11銭安 の143円73銭と、この日の安値圏で引けた。

JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは「米金利 上昇の割には前場は強かったが、株高もあって後場は売られた」と述べ た。現物債も含めて取引が薄く、模様眺めの雰囲気だとも指摘。国内で は「投資家の目線は下がっており、金利上昇の余地は乏しいとの見方が 広がっている」とも話した。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の329回債利回 りは同0.5ベーシスポイント(bp)高い0.76%で始まり、いったんは横ば いの0.755%を付けた。午後1時半すぎに0.765%と9日以来の高水準を 付けた。0.76%にやや戻した後、再び0.765%で推移した。5年物の113 回債利回りは0.5bp高い0.285%に上昇した。

20年物の145回債利回りは0.5bp低い1.675%で開始したが、午後3 時半すぎには1.69%に上昇した。30年物の39回債利回りは一時1.80%に 低下したが、午後に入ると1.81%で推移した。40年物の6回債利回りは 1bp高い1.90%程度と6日以来の高水準で取引された。

岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、米国は9月の量的 緩和縮小を本格的に織り込み始めており、来月の米雇用統計の発表まで は米長期金利は下がりづらいと指摘。一方、「円債は投資家の押し目買 い需要や9月の大量償還、先物の買い戻し圧力を考えると下値も限定 的。日銀の買い入れという強力な需給要因は無視できず、投資家がまと まって売ってくることは考えづらい」とも言う。

16日の米国債相場は続落。米景気回復が強さを増す中、金融当局が 9月に債券購入プログラムを縮小するとの見方が広がった。米10年国債 利回りは前日比6bp上昇の2.83%程度。一時は2.86%と2011年7月以来 の高水準を付けた。日本時間19日の時間外取引では2.87%程度まで上昇 する場面があった。

財務省は20日午前、40年利付国債(8月発行)の利回り競争入札を 実施する。前回入札された6回債と銘柄統合するリオープン発行とな り、表面利率(クーポン)は1.9%。発行額は4000億円程度となる。

新発40年債利回りは過去3カ月間はおおむね1.8-2.0%のレンジで 推移し、足元は1.90%程度。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の六 車治美シニア債券ストラテジストは、「日銀は6回債を7月までに累 計1821億円と、既発の45%を吸収している。利回り水準で1.9%台であ れば、今回の40年入札は無難に通過する可能性が高そうだ」と言う。

東京株式相場は3営業日ぶりに反発。TOPIXの終値は前週末 比6.48ポイント(0.6%)高の1149.13で高値引けした。円は対ドルで1 ドル=97円台後半で取引された。

--取材協力:船曳三郎 Editors: 崎浜秀磨, 山中英典

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