【M&A潮流】みずほFG、タイのTMB銀行などが買収対象

みずほフィナンシャルグループは国 内で増益を目指す取り組みが芳しい成果を挙げていないことから、東南 アジアでの買収を模索し、タイのTMB銀行やバンク・パニン・インド ネシアがその対象となる可能性がある。

みずほの貸出利ざやは国内3大金融グループの中で最も低い。 BNPパリバは、みずほは利益を押し上げるため、最大5000億円を海外 買収に充てる可能性があると指摘する。ブルームバーグがまとめたデー タによると、低金利を通じてデフレ脱却を目指す日本はアジアで最も利 益の出にくい貸出市場となっている。

アナリスト予想では、みずほは2年連続で減益になると見込まれて いる。JPモルガン・チェースは、バンク・パニン・インドネシアの買 収が実現すれば、みずほは同国の高成長と東南アジア最大の人口の恩恵 を受けることができると指摘。CLSAアジア・パシフィック・マーケ ッツによると、みずほはタイに進出した日本メーカーに資金を提供する ため、TMB銀行の一部買収を検討する可能性もある。

JPモルガン証券の辻野菜摘アナリストは「日本では融資の伸びは 低い上、中長期的な成長が期待しにくいし、金利も低く収益的に弱い。 国内も大事だが、みずほが成長していくためには海外に向かわざるを得 ない」と指摘した。

ブルームバーグがまとめたデータによると、みずほによる過去5年 間の海外での買収という面では三菱UFJフィナンシャル・グループと 三井住友フィナンシャルグループに後れを取っている。

買収予算

三菱UFJは7月、タイのアユタヤ銀行を公開買い付け(TOB) により買収すると発表。三井住友は5月、インドネシアの商業銀行バン ク・タブンガン・ペンシウナン・ナショナル(BTPN)の株式40%を 約15億ドル(現行レートで約1460億円)で取得することで合意した。

インドネシアで、オーストラリア・ニュージーランド銀行 (ANZ)は、バンク・パニンの保有株39%をみずほに売却する協議を 進めている。事情に詳しい関係者が先週明らかにした。16日現在、 ANZ保有のバンク・パニン株の価値は約6億2100万ドル。バンク・パ ニンは時価総額でインドネシア7位の銀行。

SMBC日興証券の中村真一郎アナリストは、みずほが最大3000億 円を買収に回す公算を指摘する。BNPパリバ証券の鮫島豊喜シニアア ナリストは、みずほが買収資金として今後3年で余剰資本5000億円を積 み上げる可能性があると述べた。

鮫島氏は「足元の業績もよく、みずほはこれから資本が積み上がっ てくると予想している。余剰資本を使って海外で買収を行う可能性は十 分にあるだろう」と述べた。

みずほとTMB銀行、ANZの代表はコメントを控えた。ジャカル タ在勤のバンク・パニンの広報担当にコメントを求めたが、返事は得ら れていない。

原題:Mizuho Deal Trail Seen Leading to Thailand’s TMB Bank: Real M&A(抜粋)

--取材協力:河元伸吾、Anuchit Nguyen、Narayanan Somasundaram、Chong Pooi Koon、Harry Suhartono. Editors: Sarah Rabil, Russell Ward

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE