米国債:続落、緩和縮小観測で-10年債利回り一時2.86%

米国債相場は続落。10年債利回りは 週間ベースでは7月初め以来の大幅上昇となった。景気回復が強さを増 す中、金融当局が9月に債券購入プログラムを縮小するとの見方が広が った。

5年債と10年債の利回り格差はほぼ2年ぶりの幅に拡大し、経済成 長を背景に長期金利は上昇すると投資家が見込んでいることを示唆。ヘ ッジファンドなど大口投機家は10年債の下落を見込んだポジションを増 やした。

キャンター・フィッツジェラルドの金利取引責任者、ブライアン・ エドモンズ氏は「波乱要因がたくさんある」と指摘。「米国債市場では 買い手がそれほどいないという事実を認めなくてはならない」と述べ た。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは6ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)上昇の2.83%。同年債(表面利率2.5%、2023年8月償還) 価格は16/32下げて97 5/32。

同利回りは一時2.86%と、2011年7月以来の高水準をつけた。週間 では25bp上昇し、7月5日終了週以来の大幅上昇となった。

米商品先物取引委員会(CFTC)の週間建玉報告によると、ヘッ ジファンドなど大口投機家の10年債先物の売り越しは13日終了週に6 万6432枚と、昨年7月6日終了週以来の最高となった。

「数字はやや弱め」

8月の米トムソン・ロイター/ミシガン大学消費者マインド指数 (速報値)は80と、前月の85.1から低下。下げ幅、率とも昨年12月以来 の最大。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央 値は85.2だった。前月は2007年7月以来の高い水準だった。

グッゲンハイム・パートナーズ(ニューヨーク)の米政府債トレー ディング担当ディレクター、ジェーソン・ローガン氏は電話インタビュ ーで、「指標の数字はやや弱めだったが、今の市場の考え方を変えるほ どではない」と指摘。「金利は上昇方向にあるとの考えを市場は固めて いる」と述べた。

5年債と10年債の利回り格差は1.25ポイントに拡大、11年8月以来 の最大に近づいた。6日には1.27ポイントに達していた。

UBSセキュリティーズの米国担当副チーフエコノミスト、ドル ー・マタス氏は「当局が9月に緩和縮小に着手するとの見方は多い。当 局にとってもそれは正しい行動だろう」と指摘。「長期的には、緩和策 の継続なしでも切り抜けられる程度に経済は力強いと当局が認めること は、マイナスよりもプラスの側面が大きいと見なされるべきだ」と述べ た。

金利見通し

米連邦準備制度理事会(FRB)は9月17-18日に開催する連邦公 開市場委員会(FOMC)で債券購入プログラムの縮小を開始すると、 ブルームバーグ・ニュースの調査に回答したエコノミストの65%が予想 した。調査は8月9-13日に実施された。先月の調査では9月の開始を 予想した回答は50%だった。

ブルームバーグがまとめたデータによると、政策金利であるフェデ ラルファンド(FF)金利の誘導目標が2015年1月までに0.5%以上に 引き上げられる可能性について、投資家らは50%とみている。

原題:Treasury Yields Drop Most in Week Since July on Tapering Concern(抜粋)

--取材協力:David Goodman. Editors: Dave Liedtka, 西前 明子

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