エジプト:騒乱拡大、600人近くが死亡-米は合同軍事演習中止

エジプトでは、治安部隊が14日にイ スラム勢力のデモの強制排除に乗り出したことをきっかけに、騒乱が全 土に拡大している。カイロ近くの政府庁舎が襲撃を受け、警備担当者11 人が射殺された。一連の騒乱による死者は600人近くに達している。こ うした事態を受け、米国政府は9月に予定していたエジプト軍との合同 軍事演習を中止し、拡大する暴力に警鐘を鳴らした。

カイロ近郊のギザでは、モルシ前大統領の支持派数百人が知事のオ フィスを襲撃。同行政地区のアミン・アブデルモネアム報道官が15日、 電話インタビューで明らかにした。14日の強制排除により国の分裂状態 は深まり、各地で衝突が発生。政府当局が電子メールを通じて明らかに したところによると、治安部隊は庁舎や部隊を攻撃から守るため実弾を 用いるよう指示を受けた。イスラム勢力側は襲撃を否定した。

軍によるモルシ前大統領の追放に抗議するイスラム勢力は15日、モ ルシ氏の復権が成るまではデモを続けると表明。イスラム組織「ムスリ ム同胞団」を母体とする自由公正党のハムザ・ザウバ報道官は、座り込 みをしていたデモ隊に治安部隊が行ったことはまさに「虐殺」だったと した上で、「デモを続ける以外の選択肢はない」と述べた。

エジプトの指標となる国債は15日、続落。同国のデフォルト(債務 不履行)リスクは高まった。

中東通信(MENA)によると、死者は少なくとも578人、負傷者 は4201人となっている。

デモ隊の強制排除をめぐっては、国連や英国、トルコ、欧州連合 (EU)が暴力を非難する姿勢を表明。オバマ米大統領は9月に予定し ていたエジプトとの軍事合同演習の中止を発表。「市民への暴力を遺憾 に思う」と述べるとともに、エジプト政府は「危険な道」へと踏み出し たと警告した。

米当局者が匿名を条件に明らかにしたところによると、F16戦闘機 4機のエジプトへの供与を既に延期している同政権は、他の支援につい ても見直しを進めているという。

原題:Violence Convulses Egypt as Toll Rises, U.S. Calls Off War Games(抜粋)

--取材協力:Mariam Fam、Tamim Elyan、Joe Sobczyk. Editors: Amy Teibel, Karl Maier

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