NY外為:ドルが1週間ぶり高値から下落-米資産価格下落で

ニューヨーク外国為替市場では、ド ルが1週間ぶり高値から下落。金融当局が9月にも緩和策の縮小を始め るとの観測から、米ドル建て資産の需要が落ち込んだ。

ドルは朝方上昇したが、その後株価下落や米国債利回りが2年ぶり 高水準を付けたことに反応し、ユーロと円に対して下げに転じた。ポン ドは対ドルで8週ぶり高値に上昇。英小売売上高が予想を上回る伸びと なったことを受けた。ブルームバーグ米ドル指数は、新規失業保険申請 件数がほぼ6年ぶりの低水準となったことを手掛かりに、一時上昇し た。

TDセキュリティーズの金利ストラテジスト、リチャード・ギルフ ーリー氏は「株式相場の下落と債券利回り上昇で、ドル売りが続いてい る」とし、「きょうの指標改善は誤解を招く」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ブルームバーグ米ドル指数は前日 比0.5%低下の1020.16。一時0.4%上昇の1028.72となった。

ドルは対ユーロで0.7%下落の1ユーロ=1.3347ドル。対円で は0.8%安の1ドル=97円37銭。円は対ユーロで0.1%高の1ユーロ =129円97銭。

米10年債利回りは2.77%。一時2.82%と、2011年8月以来の高水準 を付けた。S&P500種株価指数は1.4%安。

ポンドは対ドルで過去1カ月に3.6%上昇。サービス業景気指数や 住宅価格など好調な経済指標が手掛かりとなった。この日は対ドル で0.9%高の1ポンド=1.5644ドル。一時1.5652ドルと、6月19日以来 の高値を付けた。対ユーロでは0.2%上げて1ユーロ=85.33ペンス。一 時85.05ペンスと、7月3日以来の高値となった。

経済指標とドルの動き

米労働省の発表によると、先週の新規失業保険申請件数(季節調整 済み)は前週から1万5000件減少して32万件と、前回リセッション(景 気後退)入り直前の2007年10月以来の低水準となった。ブルームバー グ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値は33万5000件だっ た。これを手掛かりにドルは一時上昇した。

ただその後、7月の米鉱工業生産指数が前月比横ばいとなったこと を受けて上げを消した。エコノミスト予想は0.3%上昇だった。前月 は0.2%上昇(速報値0.3%上昇)に下方修正された。

野村ホールディングスの外国為替ストラテジスト、チャールズ・サ ンタルノー氏(ニューヨーク在勤)は「失業保険申請の統計が発表され た時点ではドルにプラスに影響したが、その後別のデータで米経済の弱 さが示唆された」と指摘。「製造業の分野ではなお厳しさが見られる」 と続けた。

米緩和縮小

ブルームバーグが実施したエコノミスト調査によれば、65%が9月 の連邦公開市場委員会(FOMC)で債券購入の縮小が決定されると予 想している。8月9-13日にエコノミスト43人を対象に実施した調査の 中央値では、FOMCの最初のステップは小さく、100億ドル縮小の月 額750億ドルになると見込まれている。

ウエストパック銀行のシニア為替ストラテジスト、リチャード・フ ラヌロビッチ氏(ニューヨーク在勤)は「縮小規模が100億ドルという 小幅なものにとどまった場合、そしてバーナンキ議長が購入減速を続け る上で急がないシナリオを示した場合、実際のところドルは緩和縮小に よって下げ始める可能性もある」と指摘した。

原題:Dollar Declines From One-Week High on Fed-Tapering Speculation(抜粋)

--取材協力:Cordell Eddings. Editor: Kenneth Pringle

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