8月14日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:スイス・フラン下落-ユーロ圏経済拡大で安全需要後退

ニューヨーク外国為替市場ではスイス・フランがユーロに対し1カ 月ぶり安値に下落。ユーロ圏経済が4-6月(第2四半期)に前期比で 拡大し、リセッション(景気後退)から脱却したことで、フランに対す る安全需要が後退した。

ブルームバーグ米ドル指数は1週間ぶり高水準から低下。7月の米 生産者物価指数(PPI)は予想外に前月比ほぼ変わらずとなった。フ ランは主要16通貨の大半に対して値下がり。ドイツとフランスの国内総 生産(GDP)もアナリスト予想を上回った。ポンドは対ユーロで4営 業日続伸。英国の7月の失業保険申請件数がエコノミストの予想以上に 減少したことを受けた。ニュージーランド(NZ)ドルはここ1週間で 最大の値上がり。小売売上高の増加に反応した。

英銀スタンダード・チャータード(ニューヨーク)のシニア通貨ス トラテジスト、マイク・モラン氏は「ユーロ・フラン相場の動きは、欧 州のファンダメンタルズの小幅な改善を示すものの一つだ」とし、「こ れまで安定性を求めフラン建て資産に投じていた外国の預金者が、そう した資産を一部減らし始めている」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、フランは対ユーロで前日比0.2% 安の1ユーロ=1.23995フラン。一時1.24269フランと、7月11日以来の 安値を付けた。対ドルでは4営業日続落で、前日比0.3%安の1ドル =0.9355フランとなった。

ユーロはドルに対して0.1%安の1ユーロ=1.3255ドル。対円で は130円08銭に下げた。円は対ドルで0.1%上昇し1ドル=98円14銭。

NZドル

NZドルは主要31通貨に対して上昇。4-6月期のコアベースでの 小売売上高が大きく増加し、中央銀行が利上げに動くとの観測が強まっ た。NZドルは対米ドルで0.8%上げて1NZドル=0.8028米ドル。

外為オプションの店頭取引では、対円でのドルのオプション出来高 は37億ドルで、シェアは15%と最大。対ドルでのユーロのオプション出 来高は32億ドルで、シェアは13%。

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が14日発表した4-6 月の域内総生産(GDP)速報値は前期比0.3%増加。ドイツのGDP は0.7%増と、伸びはエコノミスト予想(0.6%増)を上回った。またフ ランスは0.5%増。フランスは前の2四半期、マイナス成長だった。

フラン見通し

ソシエテ・ジェネラルはユーロ・フラン相場について、2014年半ば までの目標水準を1ユーロ=1.35フランとし、フラン売りを勧めてい る。

ダンスケ銀行のシニア為替ストラテジスト、カスパー・キルケゴー ル氏は「フラン下落のバイアスがかかっていることは間違いない」と述 べた。

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指数に よると、フランは過去1週間に1.4%下落と、10通貨中で最悪のパフォ ーマンスとなっている。ユーロは0.6%下げ、ドルは0.4%上げた。

ポンドは主要16通貨中15通貨に対して上昇。英政府統計局 (ONS)が14日発表した国際労働機関(ILO)基準の4-6月期の 失業率は7.8%と、3-5月から変わらずだった。

ポンドは対ユーロで0.4%高の1ユーロ=85.51ペンス。対ドルで は0.3%上げて1ポンド=1.5500ドル。

原題:Swiss Franc Weakens as Euro-Area Economy Expands; Pound Rises(抜粋)

◎米国株:下落、金融当局の縮小観測強まる-欧州統計も材料に

14日の米国株は下落。欧州で発表された統計が世界的な景気拡大を 示すさらなる兆候だと受け止められ、米金融当局が9月に緩和策を縮小 するとの観測が高まった。

百貨店メーシーズは4.5%下落。同社の四半期売上高がアナリスト 予想を下回り、利益予想を引き下げたことが嫌気された。住宅建設株や 公益事業株が下落。債券利回りの上昇が影響した。一方、アップル は1.8%上昇。著名投資家カール・アイカーン氏が前日、同社株の保有 を明らかにしたことがこの日も買い材料となった。

S&P500種株価指数は前日比0.5%安の1685.39で終了。ダウ工業 株30種平均は113.35ドル(0.7%)下げて15337.66ドル。

ING米国インベストメント・マネジメントのチーフ市場ストラテ ジスト、ダグラス・コート氏は電話インタビューで、「市場の関心は当 局による9月の緩和縮小に集中している」と述べ、「量的緩和によって 金融システムにはある程度の行き過ぎが生じた。バーナンキ連邦準備制 度理事会(FRB)議長は任期満了の際、次のバブルの責任を負うよう なことだけはしたくないはずだ」と続けた。

緩和策縮小の見通し

ブルームバーグが8月9-13日にエコノミストを対象に行った調査 によると、9月17-18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合で月 間850億ドルの債券購入の縮小が決定される確率は65%となっている。 前月は50%の確率だった。

7月の米生産者物価はほぼ変わらず。自動車がここ4年で最大の値 下がりとなった。米労働省によると、生産者物価指数(PPI)全完成 品は前月比横ばい。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト 予想の中央値は0.3%上昇だった。前月は0.8%上昇。

ユーロ圏経済は2013年4-6月(第2四半期)に前期比で拡大し過 去最長のリセッション(景気後退)から脱却した。ドイツとフランスが けん引役となった。欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)による と、4-6月の域内総生産(GDP)速報値は前期比0.3%増加。1- 3月(第1四半期)GDPは前期比0.3%減(改定前=0.2%減)だっ た。

セントルイス連銀のブラード総裁は、政策当局者らは経済予測のみ に基づいて政策を変更することには慎重になるべきだと指摘した。当局 の経済予測は過度に楽観的になることが過去に示されていると説明し た。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数 (VIX)は5.9%上昇の13.04。VIXは6月に年初来のピークをつけ て以来、36%低下している。

9指数が下落

S&P500種産業別10指数のうち9指数が下落。特にヘルスケア関 連株や消費者サービス株が下げた。住宅関連用品小売りのホーム・デポ は2.5%安。

航空機メーカー、ボーイングは2%下落。ANAホールディング傘 下の全日本空輸が14日、保有するB787のうち3機でエンジン用消火 器の配線接続部分の不具合を発見したことが嫌気された。

S&P住宅建設株価指数は1.8%下落。米国債利回りが年初来の最 高に迫り、金利上昇が住宅回復の足を引っ張るとの懸念が強まった。構 成する11銘柄のうち10銘柄が値下がりした。パルトグループは1.7%値 下がりした。

原題:U.S. Stocks Fall as Economists Predict Fed Will Reduce Stimulus(抜粋)

◎米国債:利回りは今年最高水準に接近、9月の緩和縮小観測広がる

米国債市場では利回りが年初来の最高水準に接近した。エコノミス トの過半数は9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で債券購入プロ グラムの縮小が決定すると予想している。

7月の米生産者物価指数(PPI)は前月比変わらず。米金融当局 が前例のない規模の流動性を供給しているにもかかわらず、インフレが 引き続き抑制されていることが示された。統計を受けての米国債相場の 動きは方向感を欠いた。今月9-13日にブルームバーグがエコノミス ト48人を対象にまとめた調査では、債券購入プログラムの最初の縮小は 小幅になる見通しが示された。予想中央値では月間100億ドル減額し て750億ドルとすると見込まれている。また、エコノミストは米金融当 局が2014年半ばまでに債券購入を終了すると予想した。

ウィリアムズ・キャピタル・グループの債券取引責任者、デービッ ド・コード氏(ニューヨーク在勤)は「9月に縮小が始まりそうだ」と 語る。「実際にはマーケットが縮小を主導するのかもしれない。債券投 資家が神経過敏になっているため、これまでより強いデータが出れば利 回りは上昇するだろう」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後4時31分現在、10年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)下げて2.71%。同年債(表面利率2.5%、2023年8月償還) 価格は2/32上昇して98 5/32。

10年債利回りは7月8日に2.75%に達し、2011年8月1日以来の高 水準を記録した。

「過度に楽観的」

米セントルイス連銀のブラード総裁は、政策当局者らは経済予測の みに基づいて政策を変更することには慎重になるべきだと指摘した。当 局の経済予測は過度に楽観的になることが過去に示されていると説明し た。

総裁はケンタッキー州で講演。事前に用意されたスライドによれ ば、連邦公開市場委員会(FOMC)の予測は「ここ数年、過度に楽観 的になる傾向が出ている」とし、「この経験を踏まえると、予測のみに 基づいて政策行動を取ることには当然慎重になるべきだと考える」と続 けた。

6月19日に米連邦準備制度理事会(FRB)が発表したFOMCの 経済予測では、今年の経済成長率が2.3-2.6%、2014年が3-3.5%と なっている。2015年の予想は2.9-3.6%に集中していた。

これに対してブルームバーグがまとめたエコノミスト89人の調査で は、今年の成長率の予想中央値は1.6%、14年が2.7%となっている。

物価指数

米労働省がこの日発表した7月の生産者物価指数(PPI)全完成 品は前月比横ばい。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト 予想の中央値は0.3%上昇だった。前月は0.8%上昇。食品とエネルギー を除いたコア指数は前月比0.1%上昇で、伸びは市場予想(0.2%上昇) を下回った。

15日には7月の消費者物価指数(CPI)が発表される。ブルーム バーグがまとめたエコノミスト調査では、前年同月比2%上昇し、6月 の同1.8%上昇から加速すると予想されている。

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が14日発表した4-6 月の域内総生産(GDP)速報値は前期比0.3%増加。ブルームバーグ がまとめたエコノミスト41人の予想中央値は0.2%増だった。前年同期 比では0.7%減少。1-3月(第1四半期)GDPは前期比0.3%減(改 定前=0.2%減)だった。

原題:Treasury Yields Approach Year-High as Tapering Seen Next Month(抜粋)

◎NY金:反発、ドル下落で代替投資の買い-中国の需要増観測も支え

ニューヨーク金先物相場は反発。過去6営業日では5日目の上昇。 ドルの下落を背景に、代替投資としての金買いが優勢になった。中国で の金需要が拡大するとの観測も買いにつながった。同国は金輸入で世界 2位。

主要10通貨に対するブルームバーグ・ドル指数は3営業日ぶりに下 落。中国黄金協会(CGA)が12日発表した同国内の今年1-6月の金 消費量は前年同期比54%増加の706.4トンだった。延べ棒の需要 が87%、宝飾品は44%それぞれ増えた。

インテグレーテッド・ブローカレッジ・サービシズ(シカゴ)のヘ ッドディーラー、フランク・マギー氏は電話インタビューで、「ドルの 弱さが金の支えになっている」と指摘。「市場参加者は中国経済の改善 に伴い同国の金需要が伸びるとみている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物12 月限は前日比1%高の1オンス=1333.40ドルで終了した。

原題:Gold Rises for Fifth Time in Six Sessions as Dollar Declines(抜粋)

◎NY原油:ほぼ変わらず、在庫減少も緩和縮小観測が圧迫

ニューヨーク原油先物相場はほぼ変わらず。米原油在庫が予想以 上に減少したものの、金融緩和縮小をめぐる憶測がこれを打ち消した。

米エネルギー情報局(EIA)が発表した統計によると、先週の原 油在庫は281万バレル減少した。ブルームバーグがまとめたアナリスト 調査では、150万バレルの減少が見込まれていた。エコノミストの65% は9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で月間850億ドル(約8 兆3500億円)の債券購入策の縮小が決定されると予想している。

プレステージ・エコノミクス(テキサス州オースティン)のジェイ ソン・シェンカー社長は「EIAの統計は原油価格にはプラスだった。 在庫減少は予想より大きかった」と指摘。「FOMCを前に原油価格は 圧迫されている。緩和縮小に対する懸念は市場で増幅されているかもし れない」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物9月限は前日比 2セント(0.02%)高の1バレル=106.85ドルで終了した。

原題:Crude Little Changed on Drop in Stockpiles Amid Fed Speculation(抜粋)

◎欧州株:5日続伸、ユーロ圏がリセッション脱却-サブシー7に買い

14日の欧州株式相場は上昇。指標のストックス欧州600指数は5営 業日続伸で、12週間ぶり高値を付けた。ユーロ圏が4-6月(第2四半 期)に過去最長のリセッション(景気後退)から脱却したことが手掛か り。

オフショア油田サービス会社サブシー7は約3年ぶり大幅高となっ た。四半期の赤字幅が予想ほど大きくなかったことが買い材料。害虫駆 除管理の英レントキル・イニシャルは約2年ぶり高値を付けた。上期の 増収増益が好感された。一方、ドイツの電力会社RWEは4.5%下落。 決算で利益がアナリスト予想に届かなかった。

ストックス欧州600指数は前日比0.3%高の308.62で終了。年初来安 値を付けた6月24日以来では12%上げている。

PFAペンション(コペンハーゲン)のシニアストラテジスト、ウ ィトルド・バーク氏は電子メールで、「欧州は成長の兆しを見せてお り、大方の予想より早くリセッションを抜け出している」と指摘。「さ らに多くの指標が向こう数四半期の成長再加速を示唆しており、これは 大変な朗報だ。秋以降に向かい風が吹く可能性が高い中で、ユーロ圏の リスクバランスを良くするためにはプラス成長の領域に再び入ることが 不可欠だ」と付け加えた。

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が発表したユーロ圏の 4-6月域内総生産(GDP)速報値は前期比0.3%増加。ブルームバ ーグがまとめたエコノミスト41人の予想中央値は0.2%増だった。

14日の西欧市場では18カ国中12カ国で主要株価指数が上昇。英 FTSE指数は0.4%下げた一方、独DAX指数は0.3%、仏CAC40指 数は0.5%それぞれ上げた。

原題:Europe Stocks Climb to 12-Week High as Euro Area Exits Recession(抜粋)

◎欧州債:周辺国債が上昇、GDP統計に反応-ドイツ債ほぼ変わらず

14日の欧州債市場では、スペインとイタリアの国債が上昇した。 ユーロ圏が4-6月(第2四半期)に過去最長のリセッション(景気後 退)から脱却したことを背景に、域内の高利回り債を求める動きが強ま った。

スペイン10年債利回りは4週間ぶりの大幅低下となり、5月以来 の低水準となった。ドイツとフランスの4-6月成長率もアナリスト予 想を上回ったことから、債務危機が和らいでいる兆候が強まった。ポル トガル10年債は3日続伸。一方、ドイツ国債はほぼ変わらず。32億 3000万ユーロ相当の10年債入札で、借り入れコストが2012年2月以来の 高水準に達した。

INGグループの先進国市場債券責任者、パドライク・ガービー氏 (アムステルダム在勤)は「最近の予想を上回る経済データが相場を支 えている」とし、「このトレンドは極めて堅調だ。周辺国債が大きく買 われている」と語った。

ロンドン時間午後4時42分現在、スペイン10年債利回りは前日比7 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の4.42%。一時 は4.41%と、5月31日以来の低水準となった。同国債(表面利 率4.4%、2023年10月償還)価格はこの日、0.595上げ99.855。

イタリア10年債利回りは5bp低下の4.18%。前日には4.15%まで 下げ、6月6日以来の最低を付けた。同年限のポルトガル国債利回りは 3bp下げて6.50%。

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が発表した4-6月の 域内総生産(GDP)速報値は前期比0.3%増加。ブルームバーグがま とめたエコノミスト41人の予想中央値は0.2%増だった。

既発のドイツ10年債利回りは1.81%。一時は1.84%まで上げ、6 月24日以来の高水準となった。

ドイツが実施した10年債入札で、平均落札利回りは1.80%と、12年 2月29日以来の高水準となった。前回入札の7月17日時点は1.57%だっ た。

英国債相場は下落。10年債利回りは前日比3bp上昇し2.63%。一 時は2.66%と、11年10月28日以来の高水準となった。同国債(表面利 率1.75%、2022年9月償還)価格は0.25下げ92.94。

この日発表された雇用統計で失業保険申請ベースの7月の失業者数 の減少幅がアナリスト予想を超えたことから、英景気の回復兆候が強ま った。

原題:Spanish Bonds Rise With Italy’s on Euro-Area Growth; Bunds Drop(抜粋) Pound Gains for 4th Day Versus Euro as Unemployment Claims Drop(抜粋)

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