米国債:利回りは今年最高水準に接近、9月緩和縮小観測で

米国債市場では利回りが年初来の最 高水準に接近した。エコノミストの過半数は9月の米連邦公開市場委員 会(FOMC)で債券購入プログラムの縮小が決定すると予想してい る。

7月の米生産者物価指数(PPI)は前月比変わらず。米金融当局 が前例のない規模の流動性を供給しているにもかかわらず、インフレが 引き続き抑制されていることが示された。統計を受けての米国債相場の 動きは方向感を欠いた。今月9-13日にブルームバーグがエコノミス ト48人を対象にまとめた調査では、債券購入プログラムの最初の縮小は 小幅になる見通しが示された。予想中央値では月間100億ドル減額し て750億ドルとすると見込まれている。また、エコノミストは米金融当 局が2014年半ばまでに債券購入を終了すると予想した。

ウィリアムズ・キャピタル・グループの債券取引責任者、デービッ ド・コード氏(ニューヨーク在勤)は「9月に縮小が始まりそうだ」と 語る。「実際にはマーケットが縮小を主導するのかもしれない。債券投 資家が神経過敏になっているため、これまでより強いデータが出れば利 回りは上昇するだろう」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後4時31分現在、10年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)下げて2.71%。同年債(表面利率2.5%、2023年8月償還) 価格は2/32上昇して98 5/32。

10年債利回りは7月8日に2.75%に達し、2011年8月1日以来の高 水準を記録した。

「過度に楽観的」

米セントルイス連銀のブラード総裁は、政策当局者らは経済予測の みに基づいて政策を変更することには慎重になるべきだと指摘した。当 局の経済予測は過度に楽観的になることが過去に示されていると説明し た。

総裁はケンタッキー州で講演。事前に用意されたスライドによれ ば、連邦公開市場委員会(FOMC)の予測は「ここ数年、過度に楽観 的になる傾向が出ている」とし、「この経験を踏まえると、予測のみに 基づいて政策行動を取ることには当然慎重になるべきだと考える」と続 けた。

6月19日に米連邦準備制度理事会(FRB)が発表したFOMCの 経済予測では、今年の経済成長率が2.3-2.6%、2014年が3-3.5%と なっている。2015年の予想は2.9-3.6%に集中していた。

これに対してブルームバーグがまとめたエコノミスト89人の調査で は、今年の成長率の予想中央値は1.6%、14年が2.7%となっている。

物価指数

米労働省がこの日発表した7月の生産者物価指数(PPI)全完成 品は前月比横ばい。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト 予想の中央値は0.3%上昇だった。前月は0.8%上昇。食品とエネルギー を除いたコア指数は前月比0.1%上昇で、伸びは市場予想(0.2%上昇) を下回った。

15日には7月の消費者物価指数(CPI)が発表される。ブルーム バーグがまとめたエコノミスト調査では、前年同月比2%上昇し、6月 の同1.8%上昇から加速すると予想されている。

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が14日発表した4-6 月の域内総生産(GDP)速報値は前期比0.3%増加。ブルームバーグ がまとめたエコノミスト41人の予想中央値は0.2%増だった。前年同期 比では0.7%減少。1-3月(第1四半期)GDPは前期比0.3%減(改 定前=0.2%減)だった。

原題:Treasury Yields Approach Year-High as Tapering Seen Next Month(抜粋)

--取材協力:David Goodman. Editor: Dave Liedtka

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