日本株続伸、輸出や不動産中心買い-米統計と円安、終盤強さ

東京株式相場は続伸した。小売売上 高の増加など米国景気の堅調や為替の円安傾向が好感され、自動車や精 密機器、機械など輸出関連株中心に幅広く上昇。中でも、消費税増税に 絡む恩恵が期待された不動産株、売買代金増加の観測から証券株の上げ が目立った。

TOPIXの終値は前日比14.19ポイント(1.2%)高の1171.34、 日経平均株価は183円16銭(1.3%)高の1万4050円16銭。両指数とも一 時マイナス圏に沈む場面もあったが、取引終盤に持ち直し、日経平均は 終値で心理的節目の1万4000円を6営業日ぶりに回復した。

DIAMアセットマネジメントの武内邦信エグゼクティブポートフ ォリオマネジャーは、「円安傾向に戻っている上、きのうからの法人税 減税期待も継続している」とし、「市場参加者が少なく、売り注文も薄 い中、株価が駆け上がっている」と見ていた。

米商務省が13日に発表した7月の小売売上高(速報値)は前月 比0.2%増と4カ月連続でプラスとなった。国内総生産(GDP)の算 出に使用される自動車、ガソリン、建築資材を除くコア売上高は0.5% 増と、昨年12月以降で最大の伸び。「7月のコア売上高は良かった。景 気の7割を占める個人消費が改善し、米景気は緩やかに回復している」 と、SMBC日興証券株式調査部の西広市部長は評価する。

同統計と金融緩和縮小観測の高まりから、きょうの為替市場では1 ドル=98円台と、きのうの東京株式市場の終値時点97円47銭に比べ円安 水準で推移した。みずほ投信投資顧問の岩本誠一郎シニアファンドマネ ジャーは、「相場全体に安心感が戻り、リスク志向になってきている。 リスクオンの理由は為替だろう」と言う。

指数一時マイナス、不安定さも

東証1部33業種は全て高く、上昇率トップは不動産。立花証券顧問 の平野憲一氏は、「政府が消費増税を何としても行うというムードが出 ている。不動産の消費税は大きいことから、駆け込み需要が期待されて いる」との見方を示した。上昇率2位は、市況回復が期待された証券・ 商品先物取引。オンライン証券の7月個人売買代金が6月に比べ増加し た、と野村証券が指摘する材料もあった。

相場は終盤に持ち直したが、一時はTOPIX、日経平均ともマイ ナス圏に沈むなど先物主導で荒さも目立つ1日だった。夏季休暇に入っ ている市場参加者も多く、短期的売買の影響を受けやすい事情もある。 また平野氏は、国内企業の「4-6月決算は期待外れだった」とした上 で、「今の相場はアベノミクスの実行力を待っている段階。法人減税の 検討報道は好材料だが、これから国会で審議が待っているなど時間がか かる」とし、上値に対する不透明要素の存在も挙げていた。

東証1部の売買高は概算で22億2673万株、売買代金は1兆8794億 円。値上がり銘柄数は1363、値下がりは296。

--取材協力:Anna Kitanaka. Editor: 院去信太郎

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