債券は下落、米債大幅安を警戒-需給の良さで一時下げ幅縮小場面も

債券相場は下落。前日の米国債相場 が大幅続落した流れを引き継いで売りが先行した。半面、需給の良さや 国内株価が一時下落転換したことで下げ幅を縮小する場面も見られた。

東京先物市場で中心限月の9月物は前日比15銭安の143円99銭で取 引を開始。その後は6銭安の144円08まで戻したが、買いは続かず再び 下げた。午後に入ると株価が下げに転じたことで、午前に付けた日中高 値の144円08銭に並ぶ場面があった。しかし、株が持ち直すにつれ、再 び売りが優勢となり、終盤には143円93銭まで下落。結局は20銭安の143 円94銭と、この日の安値圏で引けた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の329回債利回 りは同1ベーシスポイント(bp)高い0.745%で開始。いったん0.74%を 付けたが、午前10時すぎに0.75%に上昇。午後に入ると0.74%に戻した が、2時半すぎからは再び0.75%で推移した。5年物の113回債利回り は1bp高い0.28%。20年物の145回債利回りは2bp高い1.66%。30年物 の39回債利回りは2.5bp高い1.78%に上昇した。

みずほ証券の早乙女輝美シニア債券ストラテジストは、「今朝下げ て始まったのは海外の流れをくんでだが、長期国債買い入れがあるだろ うという期待で下げ渋っていた。午後に入ってからは円安・株高傾向が 怪しくなってきたことが影響している」と話した。もっとも、「ファン ダメンタルズがしっかりしているので買い上げる原動力もない。お盆休 みの中、先物主導の展開になりやすく、円相場や株価動向で動きやす い」とも話した。

日銀がこの日実施した長期国債買い入れオペ(総額7000億円)では 残存期間「1年超3年以下」と「10年超」の応札倍率が上昇し、国債市 場で売り圧力が強まっていることが示された。半面、「3年超5年以 下」は低下した。

早乙女氏は、オペ結果について「少し弱めだったが、顕著な結果が 出たわけではない」とし、相場への影響は限定的との見方を示した。

13日の米国債相場は続落。米10年国債利回りは前日比10bp高 い2.72%程度。米小売売上高が4カ月連続で増加したことを受け、約1 週間ぶりの大幅安となった。一方、米株相場は上昇。S&P500種株価 指数は同0.3%高の1694.16で終了した。

野村証券の松沢中チーフストラテジストは、海外市場でリスク選好 の動きが戻ったことに加えて、前日は為替市場で円安となったにもかか わらず、超長期債が買われた反動が出ていると指摘した。

この日の東京株式相場は上昇。一時マイナスに転じる場面もあった が、午後の取引後半に持ち直した。TOPIXの終値は前日比1.2%高 の1171.34。円相場は午後に1ドル=97円台後半まで強含む場面が見ら れたが、その後は98円43銭と約1週間ぶりの円安値を付けた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE