NY外為:ドル上昇-小売売上高の増加で緩和縮小の見方

ニューヨーク外国為替市場では、ド ルが主要通貨に対して上昇。7月の米小売売上高が4カ月連続増加とな り、9月にも金融緩和縮小が始まる可能性があるとの観測が広がったこ とが背景。

円はユーロに対しここ9週間で最大の値下がり。安倍晋三内閣が法 人税の実効税率引き下げを検討するよう関係省庁に指示したと報じられ たことが手掛かり。スウェーデン・クローナは主要16通貨の過半数に対 して上昇。消費者物価指数(CPI)が予想外に前年比で上昇したこと を受けた。

ウエストパック銀行のシニア為替ストラテジスト、リチャード・フ ラヌロビッチ氏(ニューヨーク在勤)は「前月の改定値も含めると今回 発表の米小売売上高は予想を上回った。景気のモメンタムは好転しつつ あるようだ」とし、「金融当局が9月に緩和縮小を開始する可能性はあ る」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ブルームバーグ米ドル指数は前日 比0.5%上昇の1025.61。一時0.7%上昇と、日中ベースでは1日以降で 最大の上げとなった。

ドルはユーロに対し0.3%高の1ユーロ=1.3263ドル。ドルは対円 で1.3%上げて1ドル=98円23銭。一時1.5%高となった。円は対ユーロ で1.1%安の1ユーロ=130円28銭。一時1.2%安まで下げた。

ボラティリティ

JPモルガン・チェースのG7ボラティリティ指数は9.4%に上 昇。前日は9.04%と、日中ベースで5月9日以来の低水準を付けてい た。

クローナは対ユーロで値上がり。スウェーデン統計局の発表によれ ば、同国の7月のCPIは前年比0.1%上昇した。前月は0.1%低下して いた。クローナは対ユーロで0.2%高の1ユーロ=8.6656クローナ。対 ドルでは0.1%値下がりし、1ドル=6.5344クローナ。

アトランタ連銀のロックハート総裁は、緩和縮小について「いつ着 手するかの決定は、9月か10月、12月のいずれにせよ、慎重な一歩とし て考えるべきだ」と述べた。理由として、米経済の「パフォーマンスは 一様ではない」ことを挙げた。

米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は7月の議会証 言で、緩和策の縮小は経済のパフォーマンス次第だとの見解を示した。 債券購入規模についてブルームバーグがエコノミスト54人を対象に7月 に実施した調査では、半数が9月の連邦公開市場委員会(FOMC)会 合で月額650億ドルへの縮小を決定すると予想している。

緩和縮小見通し

GMPセキュリティーズの債券戦略ディレクター、エイドリアン・ ミラー氏はリポートで、「当局が最も避けたいのは最初の一歩を大胆に 踏み出す、つまり購入規模の250億ドル削減しておきながら、結局は経 済を失速させ、政策の方向性をシフトさせて購入を増やさなければなら なくなることだ」と指摘。「よって、当初は米国債購入に焦点を絞って 控えめに150億ドルの削減とするのではないか」と続けた。

米商務省が発表した7月の小売売上高(速報値)は、季節調整済み で前月比0.2%増加した。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノ ミスト予想の中央値は前月比0.3%増加だった。前月は0.6%増(速報 値0.4%増)に上方修正された。

原題:Dollar Gains as Increase in Retail Sales Boosts Fed-Taper Bets(抜粋)

--取材協力:Neal Armstrong. Editors: Kenneth Pringle, Greg Storey

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