日本株は急反発、自動車など全業種高い-円安と法人減税期待

東京株式相場は急反発した。為替の 円安が好感されたほか、日本の法人税減税への期待感も加わり、自動車 や海運など円安メリット業種、鉄鋼やパルプ・紙など素材関連株、情 報・通信など内外需とも幅広く上昇。東証1部33業種は全て高い。

TOPIXの終値は前日比22.53ポイント(2%)高の1157.15、日 経平均株価は347円57銭(2.6%)高の1万3867円で、日経平均はきょう の高値引け。

三井住友アセットマネジメントの浜崎優シニアストラテジストは、 「法人税が高ければ企業活動が海外に出る上、海外企業による資本流入 も少なくなる。法人税減税は特に内需へのプラス効果が大きい」との見 方を示した。

東京外国為替市場では、円は対ドルで一時97円50銭台と4営業日ぶ りの円安水準に振れた。米国時間13日に発表される7月の米小売売上高 の増加期待によるドル買いや、株価上昇に伴うリスク選好の動きも円安 要因となった。きのうの東京株式市場の終値時は96円52銭だった。

「金融緩和効果で米景気は基本的に悪くなく、ドルは売られ過ぎ た。円が再び97円台に戻ってきたことは株価にプラス」と、SMBCフ レンド証券投資情報部の松野利彦シニアストラテジストは言う。

産業界や株式市場を意識

また、安倍晋三首相は法人税の実効税率の引き下げを検討するよう 関係府省に指示したことが分かった、と13日付の日本経済新聞朝刊が報 道。来年4月から消費増税を決めた場合、法人税の引き下げ方針を併せ て打ち出し、景気の腰折れ懸念を払しょくする狙いという。「安倍首相 が法人税減税の調査を求めていることはポジティブな『発言介入』」 と、パリー・インターナショナル・トレーディングのマネジング・ディ レクター、ギャビン・パリー氏(香港在勤)は指摘する。

SMBC日興証券の阪上亮太チーフ株式ストラテジストは同報道に ついて、法人税減税がすんなりと決まるかどうは不透明とした上で、首 相が検討を指示したこと自体は、①来年度の景気に強く配慮する姿勢を 読み取ることができる、②安倍政権が産業界や株式市場の期待を強く意 識し、それにポジティブになるよう働き掛ける姿勢を有している、③現 状では来年度からの消費税引き上げが議論の前提になっている、という 点でポジティブと評価した。

一方、取引開始前に発表された6月の機械受注(船舶・電力除く民 需)は前月比2.7%減と、ブルームバーグが集計したエコノミスト予想 の7.0%減ほど悪化せず、4-6月は6.8%増と5四半期ぶりにプラスと なった。7-9月は5.3%減の見通し。大和総研の熊谷亮丸チーフエコ ノミストは、機械受注は改善の動きが続いているとし、7-9月も2四 半期連続の増加となる可能性が高いと予想する。

売買は微増

東証33業種の上昇率上位は紙パ、情報・通信、海運、鉄鋼、ガラ ス・土石製品、輸送用機器、非鉄金属、食料品、その他金融、小売な ど。1部売買代金上位ではソフトバンク、トヨタ自動車、富士重工業、 三井住友フィナンシャルグループ、ファーストリテイリング、JT、住 友金属鉱山、太平洋セメントなどが高い。

株価指数は大幅高となったものの、東証1部の売買高は概算で18 億7654万株、売買代金は1兆6392億円で、代金はことし最低だったきの うに比べ2.6%の増加にとどまった。夏休みで市場参加者が限定されて いるだけに、「短期で値幅を取る投資家に大きく動かされる」と、三井 住友アセットの浜崎氏は話していた。値上がり銘柄数は1482、値下がり は200。

--取材協力:Anna Kitanaka. Editor: 院去信太郎

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